時価総額160億ドル(約1兆7000億円)を超えるテザー(USDT)は、ステーブルコインで最大のシェアを誇っている。
だが、人気の6つのDeFiプロジェクト──コンパウンド(Compound)、メーカー(Maker)、ユニスワップ(Uniswap)、カーブ(Curve)、Aave、バランサー(Balancer)──の預かり資産を見ると、ステーブルコインではUSDコイン(USDC)がトップ、2位にはメイカーダオ(MakerDAO)のダイ(DAI)が続く。調査会社のフリップサイド・クリプト(Flipside Crypt)が10月19日にまとめたデータで明らかになった。
USDコインとダイの時価総額はそれぞれ、27億4000万ドル(約2870億円)と6億800万ドル(約640億円)。それでもテザーが人気を集めている中央集権型取引所とは異なり、USDコインとダイは分散型取引で好まれるステーブルコインとなっているようだ。
USDコインの発行元で、ピア・ツー・ピア決済を手がけるサークル(Circle)の共同創業者、ジェレミー・アレール(Jeremy Allaire)氏は、DeFiでのUSDコインの成功はDeFiコミュニティとの早い段階での関係構築にあると話す。
USDコインを管理するコンソーシアムを共同で立ち上げたサークルと暗号資産取引所のコインベース(Coinbase)は、2社ともアメリカで登録された金融機関であるという事実もUSDコインの最近の好調さと関係があるかもしれない。アレール氏によると、USDコインは「安全で信頼性が高く、認可を受けている」ため、機関投資家に好まれているという。
強まる規制
世界の規制当局は、暗号資産の用途と規制について、より多くの指示を出すようになっている。例えば9月後半、米通貨監督庁(OCC)はステーブルコインの規制に関する初のガイダンスを発表し、アメリカの銀行はステーブルコイン発行者にサービスを提供できることを明確にした。
「ガイドラインがあることで確実性が生まれ、主流の市場参加者の参入の準備と意思が整えられる」とアレア氏は述べる。
USDコインとは対照的に、ダイは理論的には中央集権型の発行者が存在せず、かつ耐検閲性を備えた分散型ステーブルコインだ。メイカーダオでバックエンドサービスの責任者を務めるニクラス・クンケル(Niklas Kunkel)氏は、ダイはその分散型の特徴によって、ほとんどの競合よりも高い人気を獲得していると話す。クンケル氏は、分散型であることは規制当局にとって良いことだと考えている。
「分散型ステーブルコインから得られるメリットの1つは、すべてが完全に透明性を持っていること。規制の観点から見れば、夢のような話だろう。なぜならダイの発行量、流通量は正確に、リアルタイムに確認できる。ダイは規制や規制当局のアンチテーゼではない。むしろその逆だ」
テザー(USDT)への疑問
テザー(USDT)については、テザー社が主張するほどの透明性があるかどうかを複数の市場参加者が疑問視している。同社はいくつかの裁判を抱え、担保となる準備金でテザー(USDT)を適切に裏づけていないと訴えられている。
テザー社は裁判に関するCoinDeskの質問への回答を控えた。しかし、最高技術責任者のパオロ・アードイノ(Paolo Ardoino)氏は、テザー(USDT)を「もっとも安定し、流動性のあるステーブルコイン」と呼ぶ。
その主張は、少なくとも複数の競合から批判されている。
「テザー(USDT)はドルで完全には裏づけられておらず、準備金についての透明性はほとんどない」とパクソス(Paxos)の戦略担当責任者、ウォルター・ヘザート(Walter Hessert)氏はCoinDeskにメールで語った。
「今は非常に流動性の高い市場が存在するため、一部の暗号資産トレーダーにとっては問題になっていない。しかし、主流の投資家と機関投資家は信頼できるステーブルコインを好む」
テザー社のウェブサイトによると、ステーブルコインのテザー(USDT)は現金とその同等物によって裏付けられている。そして「ときに裏付けには、他の資産や関係する組織を含む第3者へのテザー社からのローンによる債権を含む可能性がある」という。
パクソスのヘザート氏は同社が携わっているステーブルコイン──パクソススタンダード(PAX)、バイナンスUSD(BUSD)、フォビUSD(HUSD)──は、すべて規制当局によって承認されており、1対1で米ドルに裏づけられていると語った。
ステーブルコインの可能性
テザーの先行者優位は、その全般的な優勢の主な理由になっているかもしれない。だが歴史的にテザーに対する需要の高いアジアにおいても、トレーダーは流動性を求めて他のステーブルコインを選びつつある。
「アジアでは多くの人たちがテザーの代わりに、より多くのバイナンスUSDやUSDコインで取引するようになっている」とシンガポールに拠点を置く暗号資産取引会社、QCPキャピタル(QCP Capital)の共同創業者、ダリウス・シット(Darius Sit)氏はCoinDeskに語った。
「USDコインはより代替可能性が高い。つまり、いつでも1対1で交換ができる。スプレッド(価格差)がより小さい」
コインゲッコー(CoinGeckok)のデータによると、第3四半期のステーブルコインの供給量は第2四半期から約2倍となり、時価総額合計も当記事執筆時点で200億円(約2兆1000億円)に近づいている。従来の金融市場に比べるとまだ規模はきわめて小さく、テザー(USDT)を追い越そうとしているステーブルコイン事業者に希望を与えている。
「ドル市場の規模は約4兆ドル(約420兆円)。だから間違いなく、さまざまなアプリケーションで使われているドル連動型ステーブルコインは最終的には数千億ドル、あるいは数兆ドル相当の規模になるはずだ」とサークルのアレール氏は述べた。
参考資料:https://www.coindeskjapan.com/85504/
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Source: 仮想通貨情報局