イーサリアムのロードマップ
イーサリアムの共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏は5日、イーサリアム(ETH)ブロックチェーンの最新版ロードマップを公開した。
全体的な違いとしては「The Scourge」の追加により5部構成になった。また、各アップグレードのマイルストーンとエンドゲーム(最終形)がより具体的に示されている。
個別アップグレードの要点について、主な変更点は以下の通り。
「マージ(Merge)」は、9月15日に完了したコンセンサス(合意形成)アルゴリズムのPoS(プルーフオブステーク)への移行。メインネットとコンセンサス形成を担う新しいチェーンを統合することで、新たなネットワークを実現した。
最新版ではマージ2マイルストーンが設けられ、シングルスロットファイナリティ導入が追加。現在は64~95 スロット(約15分)かかる取引確定(ファイナライズ)が短縮される。
「サージ(Surge)」は以前、64のシャードチェーンの追加により、メインネットの混雑緩和を図る内容だった。最新版でシャーディングの記載が消え、ロールアップやZK-EVMsを軸に10万TPS以上の実現を目指す形に変化した。ZK-EVMsは最終的にVergeにも貢献する。
サージではまた、ネットワーク上でより多くのデータを処理し、ガス価格低下に寄与するEIP-4844 (Danksharding)も追加された。これは取引の並列処理のためのシャーディングとは別物である。
ロールアップとZK-EVM
イーサリアムのスケーラビリティ問題を解決すると期待されるロールアップは、オプティミスティック・ロールアップ(Optimistic Rollup)とゼロ知識証明を活用したソzkロールアップの2種類に分類される。ORsの代表例は「Optimism」と「Arbitrum」の2つ。ZK-EVMsには、「zkSync」や「Polygon Hermez」、「StarkNet」などがある。
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スカージの追加
新たに追加された「スカージ(The Scourge)」は検閲への抵抗に焦点を当てる。バリデーターのブロック構築を外注するMEV(最大抽出価値)市場について、利害関係者を分離する仕組み(PBS)を導入して、ネットワークの非中央集権化を図る。
「ヴァージ(Verge)」は、Verkle tree(数学的証明)の導入により証明データのサイズを圧縮する。また、ノードに大量のデータを保持せずに、入力内容によってのみ出力を得る「ステートレス」な処理を可能にする。
最新版では、Vverkle treemに加えて「検証方法」を刷新。量子耐性獲得を見据えた、ネットワークのあらゆる構成要素でSNARK(ゼロ知識証明)をフル活用する。
「スプラージ(Splurge)」はその他のあらゆる実装という点で同じだが、アカウント抽象化が組み込まれた。これは一般ユーザーが利用する外部アカウントと、開発者が使用するコントラクトアカウントを統合するもので、開発者にとって作業負担軽減につながる。
従来通り、PoSネットワーク上のバリデータ選択のランダム性を高めるVDF(検証可能遅延関数)実装や、MEV関連の機能が含まれている。
参考資料:https://coinpost.jp/?p=404648
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Source: 仮想通貨情報局