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緊急利上げで政策金利は60%!アルゼンチンペソ下落は止まるのか

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 新興国通貨売りの動きが広がる中、対米関係悪化もあってトルコリラの下落が市場の話題となっています。
その他、南アランド、メキシコペソなど大きく値を落とし、アジア通貨ではインドネシアルピアやインドルピーが大きく下げるなど、多くの新興国で資金流出の流れが深刻となっています。

 そうした中、リラ以上に売りが目立つ通貨があります。
アルゼンチンペソです。

 年初からの動きをみると、ドルリラが3.71台から最大7.23台までと倍近いドル高リラ安も、バイには届いていないのに対して ドルペソは18.61台から41.31台まで(一部で42の報道も)と、倍を大きく超えて2.3倍近いドル高ペソ安にと、リラを超える大きな動きを見せています。
特にこの二日水曜日と木曜日だけで30%以上ペソ安が進むなど動きが大きく加速。

 アルゼンチン中銀はこうした状況への対応で、8月13日の緊急会合で政策金利を5%引き上げて45%に。
さらに止まらないペソ安に30日の緊急会合で15%の金利引き上げで、ついに政策金利は60%としました。

 さらにアルゼンチン政府はIMFと5月に合意した500億ドルの融資について
前倒しを依頼するなど非常事態となっています。

 2001年にはIMFからの融資打ち切り、さらにはデフォルトへと陥り、銀行システムがマヒして国民生活が困窮したアルゼンチン。
 実業家出身として市場の期待を背負って2015年に誕生したマクリ大統領のもと、2016年4月に約15年ぶりにドル建て債券を発行するなど、国際金融市場へ復活を見せるところまで安定してきているように見えましたが、再びの混乱への動きとなっています。

 もっとも、緊急利上げやIMF融資前倒し依頼などの措置が発表されてからもペソ安が進行するなど
市場はかなり懐疑的な目でアルゼンチンをみています。
 今回に関してはドル高主導で始まるなど、アルゼンチンが一方的に悪いわけではありません。

 ただ、G20最高となるインフレの抑制に失敗、歳出削減を主とした財政再建もうまくいかず、国民生活の改善も進まずと、厳しい状況が続いていることも事実。
 融資と引き換えの緊縮財政を求めるIMFの要求をうまく果たせるのかなど、今後の問題は山済みだけに、ペソ安の動きはまだまだ続く可能性があります。というか、個人的には信用を失った通貨の減価は早いという印象だけに、ペソ安が進む可能性はそれなりに高いと考えています。

 他の市場への影響がどこまで出るのかは微妙ですが、リラ同様に新興国通貨全般への印象を悪くするようだと、リスク回避の円高にもつながる可能性があるだけに、今後に要注目です。

minkabuPRESS編集部山岡和雅
Source: ダックビル為替研究所 | Klug クルーク

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