市場トレンドへの迅速な適応:「メタ」戦略の理解
過去1ヶ月で、仮想通貨・ブロックチェーンイーサリアム(ETH)から大量の資金がスイ(SUI)とソラナ(SOL)に移動している。
これは、Wormhole(クリプトブリッジプロトコル)のデータによるもので、イーサリアムから他のブロックチェーンへと移動した流動性が3億7千万ドルに上り、そのうちほぼ90%がスイとソラナに流れていったことを示している。
このスイの流動性の増加には、エコシステム内で展開されるDeFi・NFTプロトコルのインセンティブ(報酬)が貢献しているようだ。
暗号資産(仮想通貨)ソラナ(SOL)の流動性についても、最近のコミュニティ報酬(例えばJitoやPythのような)を目にした後、様々なアプリで続々と展開されるインセンティブを追求する人々によってもたらされると分析される。
「meta(メタ)」流動性の巡回
暗号資産(仮想通貨)市場で活動するトレーダーや投資家は、報酬が見込まれるプロジェクトやプラットフォームに迅速に資金を移動させ、利益の最大化を目指す。
この動きは、市場で現在流行している「メタ(meta)」、すなわち最も有効とされる投資戦略やトレンドへの迅速な適応を表している。
「メタ」とは、海外の仮想通貨コミュニティで頻繁に使われる用語で、市場の特定時期における最新かつ最も効果的な投資のアプローチを指している。
「ポイントプログラム」とは
最近のメタの一つは「ポイント」だ。
ポイントプログラムとは、トークン・NFTの取引や流動性提供、ロックアップなど、特定のタスクを完了したユーザーにポイントを付与するDeFi・NFTプロトコルの新たなトークンインセンティブである。
そのポイントは、ユーザーのネットワークへの貢献度を定量的に表すものとなり、将来的なエアドロップや他の報酬に変換される可能性がある。
その他、トークン生成イベントの前、プロダクトが市場に出る前のベータテストを行うための方法として、ポイントプログラムが利用される場面もある。
過去にポイントプログラムで大成功したプロジェクトの例として、Blurが挙げられる。2022年10月に開始され、取引高でOpenSeaを追い抜き、最大のNFTマーケットプレイスとなった。
スイやソラナへの資金流入はDeFiの新しいトレンドへ
最近のイーサリアムからスイやソラナへの資金流入は、市場が「メタ」のトレンドやポイントベースのDeFiプロトコルのインセンティブに起因していることが影響していると考えられる。
先週からソラナエコシステムでは、昨年末から流動性を牽引したPythのステーキングが開始され、今月末よりJupiterにもエアドロップが予定されているため、以降も流動性が高まる可能性がある。
また、スイエコシステムでは、様々なプロトコルでSUIトークンをステーキングしポイントを貯めてそれぞれのプロジェクトのネイティブトークンを得るという戦略も現在のメタの1つだ。
他にも、SEIやTIA(Celestia)、DAレイヤーであるEigenにもポイント稼ぎのために流動性が流れ込んでいることが観測されている。
一方で、ポイントプログラムはユーザーの参加を促進し、プラットフォームの利用を増やすために設計されているが、その価値や分配のタイミングに関する不確実性から批判も受けている。ハイプやFOMO(見逃し恐怖症)を利用しているミームコインも多くあるので、見極めも必要だ。
参考資料:https://coinpost.jp/?p=506087
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Source: 仮想通貨情報局