- FedNowにより、これまで数時間から数日かかっていた送金がほぼリアルタイムになり、他国に追いついた。
- FRBは、FedNowとデジタル米ドル構想との関連を否定した。
FRB(米連邦準備制度理事会)は20日、新しいリアルタイム決済サービス「FedNow」を正式に立ち上げたと発表した。24時間稼働で、送金にかかる時間が大幅に短縮される。
35の銀行と信用組合が参加
FRBによると、35の銀行と信用組合が参加している。早期導入企業には米銀大手のJPモルガン・チェースやウェルズ・ファーゴが含まれており、その他16の金融機関が支払い処理をサポートしている。FRBは、必要なときに給与小切手や請求書を利用できるようになるとしている。
これまでは、アメリカの銀行システムを通じた支払いには数時間から数日かかることもあり、FedNowは劇的な変化をもたらした。なお、他の国ではすでにリアルタイム決済に移行している。
FRBのパウエル議長は声明で、「今後の日常の支払いをより迅速かつ便利にするためにFedNowサービスを構築した」と述べた。
FedNowは、暗号資産(仮想通貨)とブロックチェーンの支持者が長年支持してきた、資金の移動を容易にする機能を提供するものだ。アメリカの規制当局がデジタル通貨の取り締まりに積極的な措置を講じていることを考慮すると、このサービスは従来の金融システムと暗号資産の間の摩擦を増やす可能性がある。
デジタル通貨ではない
FedNowは、将来のデジタル米ドルへの布石になるかどうかをめぐり批判を受けている。しかし、FRBは7月10日の質疑応答で、「FedNowサービスはデジタル通貨とは関連していない」と表明。「FedNowは通貨の一種でも、現金などの支払い形態の廃止に向けた一歩でもない」と述べた。一方、ジャネット・イエレン(Janet Yellen)財務長官などの当局者は、アメリカは中央銀行デジタル通貨(CBDC)を検討すべきだと主張している。
パウエル議長を含む当局者らは過去に、マーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)CEO率いるメタ・プラットフォームズ(旧フェイスブック)による、現在は放棄されているステーブルコイン「ディエム」(旧名リブラ)のような民間部門の代替手段への依存を余儀なくされるのを避けるためには、リアルタイム決済ネットワークが必要だと述べていたが、これを中央銀行デジタル通貨へのステップと見る人もいる。
参考資料:https://www.coindeskjapan.com/194848/
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Source: 仮想通貨情報局