ビデオゲームの「ポン」やバンダイの移植製品「パックマン」で知られる老舗のゲームメーカーのアタリ(Atari)が、デジタル通貨「Atari Token(アタリ・トークン)」を発行するようだ。アタリのフレデリック・シェネイ会長兼最高経営責任者(CEO)が2018年2月8日、計画の詳細を発表した。
シェネイCEOは声明文の中で、「われわれが目指すものは、当社資産とアタリ・ブランドから最良の価値を生み出すため、限定的なキャッシュリスクの中で、戦略的なポジションを取ることである」と述べている。
アタリが「Atari Token」発行で勝負
アタリ(Atari)は今回の発表の一環として、ジブラルタル(スペイン南海岸の半島にあるイギリスの海外領土)にある通信ソリューション企業Infinity Networks, Ltd.の15%利権を取得して、同社ブランドをInfinity Networksにライセンスした。この提携は、Atari Token(アタリ・トークン)によって支えられるデジタルエンターテインメント・プラットフォームの開発を目指すものである。
アタリはまた、Pariplay, Ltd.とのブランド利用提携関係を通じて、仮想通貨を統合する計画である。Pariplayは、アタリのゲームを利用するオンラインゲームを提供している会社。
アタリ(Atari)は発表に当たって、別にオンラインカジノ事業を開始する資金手当として、第2のトークンの発行も計画中であることを明かした。声明文は次のように述べている
「ブロックチェーンは、当社環境の中で極めて重要な立場を占めており、特にビデオゲーム産業とオンライン取引の分野で、当面の経済的エコシステムを根本的に変えるとは言わないまでも、変革をもたらそうとしている」
「Atari Token(アタリ・トークン)の資金調達に成功すれば、アタリは仮想カジノ用途の第2のトークンであるPong Tokenを発行するプロジェクトを持っている。詳細は近く発表されるだろう」
株価は発表後に急騰「約60%」
アタリ(Atari)はかつて米国のゲームメーカーだったが、1999年にフランスのリヨンを拠点とする持株会社Infogrames Entertainment SA(IESA)に買収された。アタリはその後もニューヨークを拠点としている。IESAは2009年の株主総会で、「インフォグラム」と「アタリ」の二重ブランドの混乱を解消のため、今後はアタリ(Atari SA)と総称されることになった。
トークン発行計画の発表後、アタリの株式は計画の噂がたった2017年12月以来、約60%上昇した。
出典:Bloomberg
ちなみに仮想通貨の発行とリンクされた企業の株式は、かなり上昇している。至近の代表的な例はイーストマンコダックであり、2018年1月にブロックチェーン技術関連のサービスを発表した途端に、その株式が1日で130%急騰した。また、米Long Island Iced Tea Corp.というソフトドリンク会社は2017年12月、Long Blockchain Corp.と社名変更すると、株価が一時500%上昇したという奇想天外の実例がある。
関連記事:株価急騰 米コダック(Kodak) 1月末に「コダックコイン」をICO予定
アタリは任天堂などとの勝負巻き返しへ注目される成否
アタリ(Atari)は周知の通り、1983年代にビデオゲームクラッシュを発売して、ゲーム産業の歴史を画した。日本ではアタリショックを呼ばれるほど大きなインパクトを与えた。家庭用ビデオゲームの市場規模は、1982年に約32億ドルだったのが、1986年には1億ドルまで落ち込んだという。
そんな中で、ATARI2600「Video Computer System(Atari VCS)」と呼ばれる機器が、80年代のゲーム産業を支えてきた。そしてNintendo Entertainment System(NES)の登場によって、90年代以降のゲーム産業が再び盛り上った。
アタリのトークン発売の成否は、任天堂スイッチが独占する現在のゲーム産業界に旋風を巻き起こすのだろうか?今後も注視していきたい。
参考URL:https://coinchoice.net/gamemaker-atari-token-release/
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Source: 仮想通貨情報局