サーティックのWeb3セキュリティレポートによると、2024年上半期にセキュリティインシデントによって11億9000万ドル(約1921億円)が失われたことが明らかになった。
このレポートでは、損失の大部分がフィッシング攻撃と秘密鍵の漏洩に起因しているとされ、フィッシング攻撃だけで約4億9800万ドル(約803億円)が失われたと報告されている。
コインテレグラフとの書面インタビューで、サーティックの共同創設者であるロンフー・グー氏は、二要素認証(2FA)や「セキュリティキー」などの多要素認証の必要性を強調した。「大きな資金を保有するウォレットは、ハードウェアウォレットやそれと同様程度に安全で設計が優れたキー管理ソリューションを使用して操作する必要がある」とのべた。
2024年のセキュリティ侵害の中で、DMMビットコインの攻撃は第2四半期で最大のものであり、史上最も重要なハッキングの1つに数えられる。3億400万ドル(約490億円)が失われた。この日本の仮想通貨取引所は4502.9BTCの不正流出に見舞われた。
また、トルコの仮想通貨取引所BtcTurkでは、ホットウォレットを狙ったサイバー攻撃が発生し、9000万ドル(約145億円)の損失が発生した。
直近のハッキング事例は大規模な仮想通貨カストディアンをターゲットにする攻撃者が「まだ存在する」ことを示しているとグー氏は語った。「事前の対策を講じることと、インシデントが発生した際に迅速に対応できるチームを持つことが重要だ」とのべた。
サーティックのレポートはWeb3セキュリティの現状について懸念を示しているが、グー氏は「トレンドは下向きではない」と説明している。5月には仮想通貨ハッキングで約3億8500万ドル(621億円)が失われたが、6月には54.2%減少し、1億7620万ドル(284億円)にとどまった。
グー氏は、全てのユーザーが2FAのような「簡単な対策」を講じることで自分を守ることができると語った。
参考資料:https://jp.cointelegraph.com/news/certik-report-crypto-losses-h1-2024
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Source: 仮想通貨情報局