多くのフィンテック決済企業やオフショア銀行が、アメリカのシルバーゲート銀行(Silvergate Bank)、シリコンバレー銀行(Silicon Valley Bank)、シグネチャー銀行(Signature Bank)の破綻によって空いた穴を埋めようとしているが、新しい銀行ネットワークが確立されるまでには時間がかかりそうだと、JPモルガン(JPMorgan)は3月22日の調査報告書で述べている。
ニコラス・パニギスツォグロウ(Nikolaos Panigirtzoglou)氏率いるJPモルガンのアナリストは「その間、暗号資産(仮想通貨)市場の参加者と投資家は、ステーブルコインに以前に増して依存するようになった」と書いている。ステーブルコインとは、価値が他の資産(通常は米ドル)に固定されている暗号資産の一種だ。
JPモルガンによると、暗号資産に特化したシルバーゲートが自主的に清算して業務を縮小すると発表した3月8日以降、ステーブルコインの取引量が急増した。特にテザー(USDT)がより大きなシェアを獲得していると指摘している。
JPモルガンは、3つの銀行の破綻が暗号資産企業に異なる形で影響を与えたと述べている。いくつかの取引所のように、多様な銀行パートナーを持つ暗号資産企業は、あまり影響を受けなかった。
「銀行危機は一部の取引所にチャンスをもたらし、仮想通貨を扱う企業や投資家に銀行サービスを提供することで市場シェアを獲得する可能性がある」と報告書には書かれている。
しかし、長期的には、暗号資産のエコシステムが失われた銀行ネットワークに取って代わり、法定通貨が市場参加者間で効率的かつ安全に移動できるようにすることが不可欠であり、「そうなることで、ステーブルコインの安定性を確保することができる」と報告書は付け加えている。
一方で、アメリカ当局の厳しい規制は、暗号資産市場参加者をヨーロッパやアジアの銀行ネットワークに向かわせるかもしれないと報告書は指摘している。
参考資料:https://www.coindeskjapan.com/178810/
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Source: 仮想通貨情報局