仮想通貨市場は現在、全体で47兆円という規模まで成長しており、多くの投資家から注目されている。最近では、大手投資銀行のゴールドマンサックスが仮想通貨のトレーディングデスクをオープンするといった動きがあり、著名投資家であるジョージ・ソロス氏の資産運用会社ソロス・ファンド・マネージメントも市場の参入を示唆している。
ブルームバーグは今月始め、過去16ヶ月のデータを元に仮想通貨市場と他の金融市場を比較した報告書を発表している。
仮想通貨市場の魅力の一つに数えられるのはボラティリティと投資利益率の高さだろう。ビットコインは仮想通貨市場の中ではボラティリティが低い部類に分けられるが、そのビットコインでも昨年の12月には1BTC=230万円を記録し、今年の2月には一時1BTC=65万円まで価格が下落している。
ブルームバーグが作成した下記のデータは、通貨、商品、債券、証券、仮想通貨のボラティリティと投資利益率を表している。
引用元:Bloomberg Graphics(By Yue Qiu, Justina Lee and Adrian Leung)
データからは仮想通貨市場のボラティリティが他の金融市場に比べ非常に高いことが読み取れる。しかし市場全体が成長していることもあり、すべての仮想通貨の投資利益率が大きくプラスであることがわかる。投資家の間で仮想通貨市場へ新規参入する需要の高まりが納得できるデータとなっている。
株式市場では取引高が資産価値に関わらず分散している一方で、仮想通貨市場では資産価値と取引高に正の相関関係がある。仮想通貨市場ではビットコインが市場の資産価値と取引高の大半を占めており、これはほとんどの取引所がビットコインや資産価値の高い銘柄を優先的に取り扱っていることが要因であると考えられる。
仮想通貨市場は全体としてテザーを除き強い正の相関性がある。仮想通貨市場の銘柄のみでリスクをヘッジすることが非常に困難であることが伺える。
ICOはIPOに比べ、利益率も大きいが損失率も大きい。ICOは現在米証券取引委員会(SEC)が証券として認定するか否かに注目が集まっている。
仮想通貨市場はボラティリティと利益率が高いことが魅力の一つだが、市場が拡大するに連れ金融市場を取り締る規制当局も動き出し、イーサリアムやリップルなども証券に該当するのではとの議論が行われている。規制により市場が成熟に向かうことは歓迎すべき点だが、市場の良い部分も削られるのではと懸念する市場関係者も多い。仮想通貨市場にとっては大きな変化がある一年となるのかもしれない。
参考URL:https://btcnews.jp/3nuw8irp16183/
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Source: 仮想通貨情報局