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2020年は名実共にイーサリアムの年 1年で大きく変わったETH需要

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2020年は名実共にイーサリアムの年 1年で大きく変わったETH需要

2020年も残すところ2週間を切り、ビットコインのドル建て市場最高値更新や、5年以上の開発とリサーチを経て次世代型イーサリアム2.0のBeacon Chain開始など、仮想通貨界隈が非常に盛り上がっています。特にイーサリアムはステーキングのほかにもDeFi(分散型金融)でガス代(手数料)が1,000倍になるなど、イーサリアム上のエコシステムも急成長しており、2020年は名実ともにイーサリアムの年と言えるでしょう。

本稿では2020年のイーサリアムの大きな成長を総まとめとして、ETH需要の変化について解説を行います。

6年越しのイーサリアム2.0

イーサリアム2.0はブロックチェーンの歴史を塗り替える盛大な実装と5年以上にわたるリサーチ、開発を経た次世代型イーサリアムとなります。現在のイーサリアムのようにGPUやASICを利用した「マイニング」を使用せず、代わりに32ETHをデポジットコントラクトにステーキングし、バリデータとして登録されれば、イーサリアム2.0ネットワークに参加することができます。

2020年12月1日に開始されたイーサリアム2.0では、現在イーサリアムデポジットコントラクトには151.9万ETH約989億円に相当するイーサリアムがステーキングされており、バリデータは32ETHに対する年間約12.7%~の報酬を得ることができます。

このステーキングでは、開発が進むまでデポジットしたETHを引き出すことができないため、現在市場からは約152万ETHがデフレしていることになります。

出典:Ethereum

ガス代が1000倍となった「DeFi」

DeFiはイーサリアム上で行う非中央集権金融を指し、ETHを担保にドルを借り入れたり、イーサリアム上のトークンを貸付て金利を得る「レンディング」などが2020年まではメインストリームでした。しかし、2020年ではETHとイーサリアム上のトークンで売買できる「流動性」を提供することで、その売買手数料を報酬として得る「流動性マイニング」が流行となりました。

さらに流動性マイニング時に発行されるLPトークンをステーキングし、ガバナンストークンなどの報酬を得る「イールドファーミング」で人気が爆発。イーサリアム上の手数料を決めるガス代が2019年と比較して1,000倍にも高騰するほどの人気を博しました。

この流動性マイニングとイールドファーミングにより、ETHの需要は大幅に増加して一時900万ETH、約5,850億円相当がロックされるほどとなりました。2020年12月現在もDeFi上には1.6兆円がロックされており、ETHの運用選択肢の一つとして根強い人気を維持しています。

DeFiではETH自体の運用と、高い手数料を支払う「ガス」としてのETH需要が倍増したと言えるでしょう。

出典:DeFi Pulse

CMEイーサリアム先物の取り扱い

イーサリアム2.0やDeFiのようなイーサリアムとエコシステムの成長のほかに、ETHをベースとしたブロックチェーン外の動きも活発になっています。特に大きなニュースとしてビットコイン先物を取り扱う米最大手デリバティブ取引所のCMEグループがイーサリアム先物を2021年2月に上場すると発表。

ビットコイン先物と同様に機関投資家や大口投資家のイーサリアムへの入り口としての大きな役目となると見られます。

DeFiの枠を超えるステーブルコイン

また仮想通貨は多彩な目的を持ったブロックチェーンが数多くあるものの、実利用という面ではほとんど利用されていないという問題があります。その中でDeFiの中核をなすイーサリアム上のドルやユーロなどのフィアットを通称「ステーブルコイン」と呼び、このステーブルコイン発行会社はイーサリアム上以外でも発展を続けています。

ステーブルコイン発行のパクソス(Paxos)は、米国立信託銀行としての申請を行っており、承認されれば世界初の仮想通貨を取り扱う米国立信託銀行となることになり、ステーブルコインのDeFi外での決済や送金の幅が広がることになるでしょう。

また同様のステーブルコイン「USDC」を発行するサークル(Circle)は、世界80カ国に対してUSDCの送金に対応。さらにエンドユーザーに対する報酬の「自動決済」をかんたんに行えるウォレットAPIをローンチし、国際送金の速度や為替の問題を解決する取り組みを行っています。

このようにETH需要だけでなく、イーサリアムはその構想通り、世界をまたぐ「ワールドコンピュータ」としての地位を確立しようとしていると言えるでしょう。

まとめ

いかがだったでしょうか?イーサリアムは仮想通貨で最も大きなエコシステムを持ち、「ワールドコンピュータ」という壮大な目標を達成しつつあると言えます。2020年は特にETHを利用した運用や長年待ち望んだイーサリアム2.0のローンチによるイーサリアムステーキングなど、見える世界が変わったと言えるでしょう。

2018年の下落でICOプロジェクトがETHをほとんどすべて売却したことで、ETH価格の安定とともにDeFiとETH2という新たなエコシステムの体制に移行することができ、2020年は「イーサリアムの年」といっても過言ではないでしょう。

参考資料:https://coinchoice.net/definitely-2020-became-ethereum-year/ 

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Source: 仮想通貨情報局

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