マイナーの動向を正確に
Coin Metricsが、ビットコインマイナーの保有量を調べる新たな手法を発表した。従来の手法では検知できなかった動向を新たに観察できるという。
新たな手法では、コインベーストランザクションから受け取りのあった全てのアドレスを収集し、それらに「0-hopアドレス」としてラベル付けを行った。コインベーストランザクションとは、ビットコインのブロック生成によるマイニング報酬がマイナーに与えられるトランザクションをいう。米国の大手取引所コインベースのトランザクションを指すものではない。
さらに、これらの0-hopアドレスから受け取りのあったアドレスは1-hopアドレスと分類される。通常、マイニングプールが報酬を得ると、0-hopアドレスからマイナーへと報酬が分配されることから、0-hopアドレスはマイニングプールの運用者を、1-hopアドレスはマイナーを表すと考えられるという。
これまでは0-hopアドレスの動向によりマイナーの動きを推定していたというが、それではプールの運用者の活動を推定していたことになる。マイニングプールの仕組みが登場する以前にはこの手法が当てはめにくいほか、0-hopアドレスから受け取りのないマイナーのアドレスがタグ付けできないという課題があるが、それでも、従来の手法に比べ大幅改善が見られるとしている。
1-hopアドレスの保有量が急増したタイミングでは、大量のビットコインを保有するアドレスが0-hopアドレスからの受け取りにより新たに1-hopアドレスに数えられるといった場合がある。
また、1-hopアドレスを追うことで、従来の推定テクニックである0-hopアドレスの追跡では特にトレンドの無かった時期にも、動きがあったことが検知されているという。
例えば、2020年5月に実行された3度目のビットコイン「半減期」前には、グラフから分かるように1-hopアドレスの保有量が増加に転じており、前後する期間で計383,000BTCが蓄積された。しかし、この期間において0-hopアドレスに目立った動きはなかった。
マイナーには電気代などのコストを支払うために、常にビットコインを現金に交換する需要が存在している。そのため、大量のビットコインを保有するマイナーの動向は常に関心を集めてきた。ビットコインの実現した総供給量が増えるにつれ、マイナーの影響力は次第に減少してきていることも事実とはいえ、今後も注目される指標であることに変化はない。
参考資料:https://coinpost.jp/?p=196103
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Source: 仮想通貨情報局