「DeFi-ing expectations: the future of Ethereum」(期待値をDeFiする:イーサリアムの未来)と題されたクラーケン主催のウェビナーにおいて、分散型金融の隆盛やその決定的な特徴、成功の測定方法についてパネリストが議論を繰り広げた。
ウェビナーは7月31日に開催され、EthHub.io共同創業者のアンソニー・サッサノ氏やMythos Capitalの創業者ライアン・シーン・アダムス氏、Darma Capitalのマネージング・パートナーにしてコンセンシス(ConsenSys)の元役員であるアンドリュー・キーズ氏、そしてイーサリアムの初期の投資家でイーサリアム財団元顧問のウィリアム・ムガヤル氏など、著名なDeFiインフルエンサーが顔を揃えた。
クラーケンのエディター・アット・ラージであるピート・リッツォ氏がパネルの司会を務め、DeFiムーブメントの性格について、幾分挑発的な質問を多く投げかけた。
指標とユーザーベースの分散化
ある質問の中でTotal Value Locked(TVL)指標への言及があり、リッツォ氏がTVLが重要である理由や有用性について尋ねた。
サッサノ氏はTVLについて簡単に説明し、最初は統計ウェブサイト「DefiPulse」において、イーサリアムがどれほどプロトコルにロックされているかを測定する1つの方法として広まったと述べた。ただし、売り圧力には寄与しないと指摘した。
「これは非常にプリミティブな見方だ」とサッサノ氏は述べ、TVLはネットワークから容易に引き出すことができるため、最近この指標の精査を行っていると説明した。
改善策としては、「オンチェーンのキャッシュフロー」指標が挙げられるだろう。これは、任意の期間にどれほどのお金がプロトコルを通過したかを測定する。特にプロトコルで手数料を徴収していない場合、仮装売買(ウォッシュ・トレーディング)によりこの指標を上昇させることは依然可能である、とサッサノ氏は警告した。「私たちが指定しようとしている指標はすべて、システムの設計様式のために不完全になる」と彼は結論づけた。
キーズ氏は別の指標を提案した。
「私が最も興味を持っているのがジニ係数だ。1人の人間が100万ドル借りるよりも、何百万もの人が100ドル借りる方が望ましい。(中略)エコシステムが成長して、99%(対)1%のような経済をなくすためには、それが重要な指標だと思う」
このような指摘は、DeFiエコシステムに現在見られる頭でっかちな性質について重要な問題を提起する。例えば、DappRadarのデータによると、コンパウンド(Compound)のようなプラットフォームでは30のウォレットアカウントで70%以上の活動を占めている。
キーズは、ジニ係数が分散化の度合いを測る重要な要素だと主張し、次のように語った。
「私たちはユーザーベースを分散化する必要がある。金額が小さいほど良い」
とは言うものの、サッサノは、現在のイーサリアムのガス手数料のために、DeFi空間で小さな額から始めるのは少々非現実的だと述べた。
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Source: 仮想通貨情報局