暗号資産「イーサリアム」のマイナーの1日あたりの収益が1カ月で80%近く増加している。取引手数料の高騰に加えて、マイナー間での競争が緩和されたことが要因だ。
マイニング収益の増加は、イーサリアム(ETH)価格の上昇幅を大きく上回る。価格は同期間で約40%を上がった。
イーサリアムのマイニングを手がけるスパークプールのデータによると、マイニング収益は6月27日、100メガハッシュ/秒(MH/s)あたり約1.85ドル。それがこの1カ月、特にこの2週間で大幅に上昇し、7月25日には3.27ドルまで上昇した。現在は3ドル付近まで戻している。
同期間でイーサリアムの価格は、229ドルから327ドルに達し、1年ぶりの高値を記録した。
マイニングの収益の一部である取引手数料は、DeFi(分散型金融)業界の急成長に伴って、イーサリアムネットワークにおける取引が急激に増加したことで、2年ぶりの高水準を維持している。
一方、データ提供サイトのイーサスキャン(Etherscan)によると、イーサリアムネットワークの演算能力は190ペタハッシュ/秒付近にとどまっている。
利益はビットコインマイニングの2倍
ビットインフォチャート(Bitinfocharts)のデータによると、1日あたりのマイニング収益は2020年第1四半期には100 MH/sあたり2ドルを下回り、3月12日の暗号資産の暴落時には1ドルまで下落した。だが、4カ月後の現在、3倍となった。
マイニングプールのF2Poolによると、電力料金を1キロワット時(kWh)あたり0.03ドルとすると、485MH/sの演算能力を誇る「InnoSiliconのA10 Pro」のような最新のイーサリアム用マイニング機器の1日あたりの利益は約12ドル。
この金額は、最高レベルのビットコインマイニング機器の倍に相当する。
ビットコイン価格は、9000〜9500ドルでの狭いレンジでの値動きを数週間にわたって続けた後、先週末に突然上昇したが、マイニング難易度は依然として史上最高レベルのまま。
そのため、MicroBTの「WhatsMiner M30S++、BitmainのAntMiner S19 Pro」のような高効率のビットコインマイニング機器でさえ、1日あたりの収益は9ドルにとどまる。
さらに、マイニングプール「PoolIn」によると、1kWhあたり0.03ドルの電力料金の場合、1日あたりの利益は約6.50ドルとなるという。一般的に、暗号資産マイニングにおける産業用電力料金は、1 kWhあたり0.03ドルから0.06ドルである。
参考資料:https://www.coindeskjapan.com/73122/
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Source: 仮想通貨情報局