USDCがSWIFTより有利
欧州リヒテンシュタイン公国にある銀行「Bank Frick」は、クライアントの送金手段として米ドルステーブルコインUSDCを新たに活用する。
Frick銀は仮想通貨も取り扱う商業銀行で、すでに様々な銘柄の売買・カストディサービスをクライアント(主に富裕層)に提供している。現在扱っている銘柄には、BTCのほか、XRP、ETH、BCH、ETC、XEM、XLM、QTUMなどがある。USDCもこれらのサービス対象となる。
Frick銀は1998年に創業された家族経営の銀行で、親企業Kuno Frick Family Foundationと米ナスダック上場企業Net1がその持ち株企業にある。多くの富裕層をクライアントにもち、仮想通貨などの新技術も積極的に取り入れてきた同行は、USDCのシステムを統合することで、顧客との支払い手段の効率化にも取り組む。銀行を通じて米ドル建で行なっていた決済を、仮想通貨システムで代用する試みだ。
USDCへのアクセスを開通したことで、トークンベースで米ドルのペイメント方法を顧客に提供することが可能になった。
従来利用していたSWIFT(国際銀行間通信協会)に比べ、送金にかかる処理時間は大幅に削減できる。
USDCは米取引所コインベースと仮想通貨企業サークルが共同で立ち上げた米ドルに連動するステーブルコインで、NY金融当局から発行の許可を得ている。サークルのCEOは、Frick銀の取り組みを受け、今後より多くの正規機関がUSDCを通じて価値の移転を行うと見ている。
一方、SWIFTも従来のシステムを改善するべく、昨年11月に「30分以内で」海外送金が完結する新たな「gpi」を2020年中に導入する計画を明かしている。17年に開発した「gpi」は現在すでに3000以上の金融機関が参加しているが、その処理速度をさらに改良するものだ。今後は既存利用機関の3倍以上に増える見通しだという。
参考資料:https://coinpost.jp/?p=156641
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Source: 仮想通貨情報局