アマゾンが仮想通貨業界に本格参入しない理由
現在、フェイスブックやebayなど、巨大テック系企業が仮想通貨業界へ本格的に参入しているのは周知の事実だ。それら企業は、より自由な金融取引が可能な世界を追い求め、独自の仮想通貨「リブラ」の開発に着手し、金融業界を含め世界中で議論が巻き起こっている。
そんな中、世界最大手ECサイトのアマゾンが、当分の間は仮想通貨市場へ参入する意向がないことをニューヨークで開かれたカンファレンスにて伝えた。
登壇を行なったアマゾン・ペイの代表Patrick Gauthier氏の話によれば、アマゾンは解決が可能で、なおかつ明らかに問題解決のニーズが認められたものから着手を始めるといい、アマゾンについて、地に足のついた堅実な企業であると説明を加えた。
同氏は「我々が(リブラのような仮想通貨を)構築することが可能であるからといって、それが取り組むべきであるものとは限らない」と話し、仮想通貨業界に参入することが一番の優先事項でないことを強調した。
その具体的な事例としてGauthier氏は、最近アマゾンが結んだ金融サービス企業「Synchrony」との提携を挙げた。
Synchrony社は最近「アマゾンクレジットビルダー」と呼ばれるカードを発行しているが、「アマゾンクレジットビルダー」では、クレジットスコアの判断基準に関する情報にアクセスすることが可能にするシステムを顧客に提供。今まで不透明であったクレジットカードにおける信用スコアの評価基準を明確化した。
クレジットスコアは個人の信用力を表すため、米国において最も重要視される指標の一つであり、普段の生活に密接に関わってくる。
Gauthier氏は、アマゾンのサービスを顧客へ届けることには「重大な責任がある」と語り、そうした最高の利便性を届けることこそがアマゾンの使命であると話した。
アマゾンが業務上で喫緊の問題に直面し、仮想通貨技術の利用が唯一の解決策でない限り、アマゾンが仮想通貨業界に参入する可能性は低いと考えているという。
参考資料:https://coinpost.jp/?p=98505
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Source: 仮想通貨情報局