米仮想通貨取引所ジェミニ(Gemini)の共同創設者、タイラー(Tyler)とキャメロン(Cameron)のウィンクルボス(Winklevoss)兄弟は、まもなく、フェイスブック(Facebook)の仮想通貨「リブラ(Libra)」を運営するコンソーシアム、リブラ協会(Libra Association)に参画するかもしれない。
「私たちは間違いなくこのプロジェクトを真剣に検討しており、このプロジェクトに興奮しています」とキャメロン氏は2019年7月9日にコインデスク(CoinDesk)に語った。
兄弟は、リブラを来る仮想通貨の前触れだと見ていると、タイラー氏は付け加えた。
「フェイスブックはあくまでも最初の1社であり、FANG企業(フェイスブック、アマゾン、ネットフリック、グーグル)の多くが、トークン・プロジェクトを抱えることになると私たちは感じています。私たちの予測では、今後24カ月のうちに、ほぼすべてのFANG企業がコインを発行している、もしくは何かしらのプロジェクトに取り組んでいるでしょう」
ウィンクルボス兄弟が、フェイスブックCEOの マーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)氏と、フェイスブックの所有権をめぐって伝説的な争いを繰り広げていたことを考えると、兄弟がリブラに参画することは、意外な動きと感じられるかもしれない。しかし彼らは今では、メインストリームへの仮想通貨普及を促進するという共通の目標を掲げて、「友人でもあり敵でもある関係」になりたいと考えている。
また、ウィンクルボス兄弟は、2020年までにジェミニのトークン・オファリングを多様化することを目指しており、最近、金融取引業規制機構(FINRA)を通じてブローカー・ディーラーのライセンスを申請している。申請が承認されれば、デジタル証券上場が可能となる。
先月発表されたリブラのホワイトぺーパーは、安定した法定通貨のバスケットに裏付けられたコイン「リブラ」を、保有者が容易に両替できるように、「競争が存在する取引所のネットワークで、リブラが売買されること」を構想している。
これまでのところ、リブラ協会に加盟している仮想通貨取引所はコインベース(Coinbase)のみ。その他の加盟企業にはペイパル(PayPal)、ビザ(Visa)、マスターカード(Mastercard)などの伝統的な金融企業や、ユニオン・スクウェア・ベンチャーズ(Union Square Ventures)、アンドリーセン・ホロウィッツ(Andreessen Horowitz)といったベンチャーキャピタル(VC)などが挙げられる。また、仮想通貨カストディアンであるザポ(Xapo)も加盟している。
規制を順守しながら
ウィンクルボス兄弟は、ファイルコイン(FIL)とテゾス(XTZ)にも個人的に投資している。これらは、兄弟が規制当局の承認を得て、最終的に取引所で提供しようとしている「ユーティリティ・トークン」の例になるかもしれない、とタイラー氏は述べた。
「私たちは(規制当局に)許しではなく、許可を求めます」とキャメロン氏は付け加えた。
アメリカの議員たちは今のところ、リブラプロジェクトを冷たい反応を示しており、リブラ協会に開発を停止することさえ求めている。しかし、リブラのグローバル通貨を発行するというビジョンは、ウィンクルボス兄弟の取引所が掲げる目標と一致している。キャメロン氏は、ヨーロッパとアジアを皮切りに、国際的に拡大していきたいと述べた。
「私たちのマーケットプレイスは、仮想コモディティ(商品)や仮想証券などを扱うこととなる」とタイラー氏は述べた。「ブロックチェーン上に発行できるものであれば、ほぼ何でも扱うつもりだ」
同氏の見解では、「メインストリームへの普及」は、より高い仮想通貨価格を意味する。
「もしビットコイン(BTC)が本当にゴールド2.0なら、その時価総額は7兆ドル(約756兆円)でなければならない」と同氏は語った。「時価総額は普及度合いを測る良い指標であり、仮想通貨市場に実際にどれくらい人がいるかを示すものだと私は考えている」
参考資料:https://www.coindeskjapan.com/14121/
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Source: 仮想通貨情報局