Grayscaleのビットコイン半減期投資分析
ビットコイン相場に影響を与え得る重要なファンダメンタルズの一つに、ビットコインの半減期がある。ビットコインの発行に関して、ブロック数が210,000に到達するごとにマイニングの報酬を半分にすることによって、その供給スピードを抑制し、価値を保つ仕組みだが、仮想通貨アナリストから、その半減期の前後1年で価格が上昇する傾向にあることが指摘されている。
米仮想通貨投資会社グレースケール は、来年5月20日と予測されている次回の半減期を前に、2012年と2016年に起こった過去2回の半減期とビットコイン価格の相関性を分析し、次の様な結論を導き出している。
複数年にまたがる投資期間と高いリスク許容度を持つ投資家にとって、割引された価格が同時に発生している状況、ネットワークのファンダメンタルズの改善、強い相対的な投資活動、そして半減期は、ビットコイン投資への魅力的な入り口となる可能性がある。特に長期的にビットコインの戦略的ポジションを構築しようとする投資家にとっては大きな意味を持つ。
過去2回の半減期を見ると、ビットコイン価格は、半減期後の1年でそれぞれ約81倍と3倍近く上昇しており、大きな投資リターンをもたらしたことが分かる。さらにグレースケール社によると、1日ごとに加わるビットコインの供給量は次の様に変化する。
現在
144ブロック/日 x 12.5ビットコイン/ブロック=1800ビットコイン/日
3回目の半減期以降
144ブロック/日 x 6.25ビットコイン/ブロック=900ビットコイン/日
発行上限が定められているビットコインの供給が減少することは、その希少価値を高めることに繋がり、需要が一定だとすると、価格は上昇する可能性が高いとされている。さらに、機関投資家の参入や一般投資家向けの新たなサービス等の他の要因で需要が増えると、価格の上昇にさらなる拍車を掛けることになると予想される。
ビットコインの関連指標から見る投資活動
グレースケール社が独自に開発したビットコイン関連活動の指標モデルでは、 一時的に落ち込むことはあるが、一般的なファンダメンタルズの改善が見られる。 過去2回のビットコインの半減期を見ると、その前の12ヶ月から18ヶ月の間に、同様の減少が起こり、その後の上昇に転じている。
なお、投資活動の面でもグレースケール社は、2016年7月の半減期に至るまでと現在の状況に類似点を見出している様だ。
この図はグレースケール社が運用する総資産に対する、同社の投資商品への投資金額流入の割合(12ヶ月間)を示している。前回の半減期である2016年7月の約14ヶ月前の2015年第2四半期に底をつき、そこから上昇に転じている。
この様な相関性を発見したグレースケール社だが、同社の調査では、インタビューした多くの投資家がブロック報酬の半減期がビットコインの価格に与える影響に気付いていないことに驚いたという。
約4年に1度という、ビットコイン相場にとって重要な要因となるビットコインの半減期まで1年を切ったこのタイミングは、価格の変化に特に注意を払いたい時期だと言える。米大手投資運用ファンドPantera Capital社は、ビットコインの半減期に向けた上昇トレンドは、2012年には376日前から、また2016年には320日前から始まっていたと発表している。
その平均データから試算すると、まさしく今が、上昇トレンドへの転換期に当たると示唆しているだろう。
参考資料:https://coinpost.jp/?p=88450
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Source: 仮想通貨情報局