5-15年後にほぼデジタル決済への移行を予測
英国の有識者団体「Access to Cash」が公表した同名の最終報告書「Access to Cash Review(現金利用の再検討)」(2019年3月)は、次の5-15年以内に世界が現在利用している形のキャッシュ(現金)構造は、事実上時代遅れになると予測しています。報告書はむしろ、現金決済が有効であるよう政府および規制当局に緊急な保証措置を取るよう要請しています。この予測は英国で、デジタル決済構造が現金決済構造を飲み込む勢いを見せているこの1、2年の動向を受けて行われたものです。
英国の金融機関を代表して17年7月設立された業界団体UK Financeによれば、英国では18年に132億件のデビットカード決済(16年の14%増)があり、遂に131億件の現金決済を上回りました。
報告書によると、英国では毎月約400のATMが閉鎖されています。さらに18年には、数百の銀行が多くの支店を閉鎖したことと対照的に、ビットコイン(BTC)専用ATMが増えています。英国での現金決済は、17年に61%だったのが18年には34%に激減しました。このままだと27年には16%だけになると予測され、市場から事実上現金が消えてしまいます。
スウェーデンと中国はすでにキャッシュレスの生活が浸透
英国の実情をさらに詳しく見てみましょう。かなりの数のストアや小売業者が、現金決済を断り始めています。その理由が、何と現金の扱いがとても不便で時間がかかるということです。さらに小銭を含めて1日の売り上げを銀行預金する手続きも大変です。保険会社はまた、店舗内の流動現金の保管に対して余分の保険金を課します。
小売店が今や、デジタル決済の方がより安全確実で、処理も早く、コストも極めて小額で済むと考えるのも当然です。そのような事実が広がれば、現金決済システムからの逃避は、避けられないでしょう。英国市民はすでにその現実を理解し始めています。
スウェーデと中国は現在、ほぼキャッシュレスの生活を送っている国です。スウェーデンでは、すべての支払いの99%以上がデジタル決済されており、公衆トイレでさえデジタル通貨でチップを支払っています。一方中国では、ウィーチャット(WeChat)やアリペイ(Alipay)など人気のサービスは、多くの都市部で定着して、現金のやり取りはほとんど見かけません。
世界的に広がるデジタル決済
世界的には、ビットコイン取引の数が着実に増えています。エトロ(Etro)のシニアマーケットアナリストであるマッティ・グリーンスパン氏は「最近目につくことは、ビットコインブロックチェーン上の取引数と仮想通貨取引所での取引量が増えていることである。どちらもこの1年余りで最高のレベルに達している」と分析しています。例えば2月28日のビットコイン取引量(TPD)は、驚異的な36万7,000TPDに達しました。
デジタル決済は日に日に増えています。スターバックスは最近、コーヒーの支払いにビットコインを受け取るシステムを開発中との報道もありました。また、大手スーパーマーケットチェーンのクローガーは、支払いにVISAカードの利用を中止し、ビットコイン支払いを受けるライトニングネットワーク(lightning network)を利用を検討してることを示唆しています。
参考資料:https://coinchoice.net/traditional-payment-will-be-outdated-and-digital-payment-coming-soon/
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Source: 仮想通貨情報局