米連邦公開市場委員会(FOMC)が12日、13日に開催され、日本時間14日午前4時に結果が発表されます。
今年3度目となる政策金利(FF金利誘導目標)の0.25%利上げはほぼ確定的。金利市場での織り込みはほぼ100%となっています。万が一据え置きとなった場合はパニックですが、まずなさそうです。
そうした中、注目は投票結果、声明、議長の会見、そして参加メンバーによる経済・金利見通しとなります。
投票結果は全会一致かどうか、反対者が出た場合、来年以降も投票権のある常任理事かどうかなどが注目されるところ。具体的にはハト派のブレイナード理事辺りが警戒対象。まぁ、利上げに投票するのではという印象はありますが。
声明はこれまで同様に緩やかなペースでの利上げ主張を続けると見られます。変化があると要注意。
イエレン議長の会見は、FOMCとしては最後になる予定(1月のFOMCは会見予定がない回になります、別に会見してはいけないわけではありませんが)。パウエル次期議長との継続性期待などが示されると見られます。
最後に、もっとも注目度が高く、相場への影響も大きい経済・金利見通し(プロジェクション)です。
なかでも、全メンバーの年末時点での政策金利水準見通しをドットで示したドットプロットが注目されています。
前回9月のドットプロットは来年中に3回の利上げを見込んでいました。金利市場での織り込みは現時点で1回ないし2回ですから、少し強気というところ。この状況に変化があるのかがポイントです。3回の利上げ見通しが維持されると、ドル買い材料となりそうです。なお前回と比べると、すでに退任したフィッシャー前副議長の分が減り、10月に就任したクォールズ副議長が増えますが、大勢に影響はないと思われます。
その他の見通しでは経済成長と失業率は強めに見通しが出る可能性がありそう。こちらも実現するとドル買い材料となります。
物価(PCEデフレータ)は、下方修正の可能性。前回は来年末時点で前年比1.9%を示していましたが、下方修正が見られると追加利上げ期待が後退し、ドル売りとなります。
利上げ自体の影響は限定的でも、見通しなどで全般にはドル買いとなる期待がやや強め。物価見通しなどが弱まらない限り114円を意識するきっかけとなりそうな状況です。
minkabu PRESS編集部 山岡和雅
Source: ダックビル為替研究所 | Klug クルーク