ドル担保によるビットコインなど仮想通貨融資の利用増える
ジェネシス・トレーディングの仮想通貨ファンド系列企業ジェネシス・キャピタル(Genesis Capital)によると、機関投資家とその大量取引を念頭に設計されたサービスの提供によって、投資家はドル担保との交換によって、ビットコインあるいはその他デジタル資産の融資を受け、スポット価格で大量に投機目的の空売りに利用することができます。
同社によると、11-12月は特にヘッジファンド市場に対する関心が高まり、機関投資家による空売りなどが最も活発な月であったことが分かりました。
出典:Genesis Capital
上図は、機関投資家による空売りが、2018年を通じて特にQ4に伸びたことを示しており、中でもビットコインの空売りが仮想通貨全体の74.5%と圧倒的な割合を占めていることが分かります。
ビットコイン(BTC)価格下落で機関投資家が前例のない規模の空売り出動
同社によると、18年の機関投資家へのローン総額は約11億ドル(約1,200億円)でしたが、Q4だけで5億ドル(約550億円)を生み出しました。機関投資家による同社プラットフォーム利用は11月末から確実に伸び、Q4の融資はQ3末までの期間と比較して、100%以上も増加しました。
11月末からローンを受けるプラットフォームの利用は確実に伸び、約8億ドルから18年末には11億ドルに増加しました。
同社によると、ビットコイン価格が年末にかけて6,000ドルを割ったことから、機関投資家は「前例のない規模で」ローンを利用する機会が増えたといいます。ビットコインのローン総数は明らかにされていませんが、6,000ドル周辺の平均売買価を基礎にして、15万~20万BTCになった推測されています。
機関投資家の空売りは市場の隠れた重要なけん引力
最大手スポット市場取引所ビットフィネックス(Bitfinex)での空売りは、12月だけで史上最高の4万BTCを上回り、CME、CBOE先物の契約取引量をかなり上回りました。急激な価格上昇があれば、ファンドは一時的な利得目的でポジションを処分するものです。しかし、十分なサポートのない価格の下落は、新たな空売り招きます。
トレーダーは量的に上積みする前に、確認のため概して待ちの姿勢を取りますので、ビットコイン価格が6,000ドルを割り込んだことが取引プラットフォームによって導かれたということはなさそうです。しかし、大量に放出される速度と勢いによって、ビットコイン価格が3,000ドルに向かって下落する要因になった可能性はあります。
これらポジションがどれほどの数であったかは不明ですが、そのインパクトは極めて大きなものです。上げ相場ならば、利確のためポジションを一時的に処分する指向が高まりますが、十分なサポートのない価格下落は、新たな空売りの高まりにつながりやすいやすいことも確かです。
ジェネシスはさらに続けて、「多くのクライアントは、投資目的に現金を使うが、時には同じ資産を担保として使う」と述べています。機関投資家は特に価格が下げ相場の際に、既存のポジションをより長く活用することができることになります。つまり機関投資家は、BTC保有者より自由にできるより大きな資力を保有しているというのが正しいでしょう。
報告書は結論として、2019年のプラットフォームの成長にさらなる期待が持てると同時に、今回判明した機関投資家の空売りは、小口トレーダーや小口投資家にはこれまでのところ広く理解されていなかった市場の別の重要なけん引力であることをはっきり示したとしています。
参考資料:https://coinchoice.net/institutional-bitcoin-selling-increased-in-end-of-2018/
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Source: 仮想通貨情報局