アーク21シェアーズ（Ark 21Shares）のスポット型イーサリアム（ETH）上場投資信託（ETF）が5月23日までに承認されるという楽観的な見方が市場に広がっている。しかし、JPモルガン（JPMorgan）によると、アメリカ証券取引委員会（SEC）がその日までにETFを承認する確率は50％以下だという。
昨年、ビットコイン（BTC）ETFの話題が市場を賑わせて以来、トレーダーはアメリカでのETF承認の次の候補としてイーサリアムに注目してきた。このセンチメントを反映して、グレイスケール（Grayscale）のイーサリアム・トラスト（ETHE）の純資産価値（NAV）に対するディスカウントは夏以降縮小しており、JPモルガンによると、ここ2カ月は12％前後で推移している。
同行によると、SECが証券取引法違反で暗号資産（仮想通貨）取引所を訴えた訴訟でETHに言及しなかったのは、SECが今後数カ月以内にこの暗号資産をコモディティに分類する可能性が高いことを意味し、それはスポットETF承認に必要な条件だと主張する者もいる。また、昨年9月にイーサリアム先物ベースのETFが承認されたことは「それ自体がイーサリアムがコモディティとみなされることを意味する」という主張もあるという。
しかし、ニコラス・パニギスツォグロウ（Nikolaos Panigirtzoglou）氏率いるJPモルガンのアナリストは懐疑的だ。彼らは1月18日付の顧客向けメモで「そうした議論には共感するが、我々はSECが5月にもイーサリアムをコモディティとして分類することには懐疑的だ」と述べ、今年5月までにイーサリアムのスポットETFが承認される可能性は「50％以下だ」と付け加えた。
ビットコインのETFが承認された後、トレーダーはイーサリアムETFが承認される可能性に賭けており、ETHはここ数週間で急騰した。承認されれば、アメリカのプロの投資家がこのブロックチェーンのトークンを所有することなくエクスポージャーを得られる初めてのケースになる。
イーサリアムが2022年にプルーフ・オブ・ワーク（PoW）からプルーフ・オブ・ステーク（PoS）へとコンセンサスメカニズムを移行し、それがブロックチェーンの分散化に悪影響を与えたことによって、イーサリアムはSECによって有価証券に分類されているビットコイン（BTC）以外のアルトコインに似ていると報告書は述べている。
そして、「イーサリアムを含むPoSブロックチェーンのステーキング・サービスを提供する暗号資産取引所に対するSECによる訴訟が進行中であるため、少なくともこれらの訴訟が解決されるまでは、スポット型イーサリアムETFの承認は困難だろう」と報告書は付け加えた。
参考資料：https://www.coindeskjapan.com/216843/
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Source: 仮想通貨情報局