伝統的な金融機関の間で現実資産(RWA)トークン化の需要が高まっていることから、仏銀行大手ソシエテ・ジェネラル(Societe Generale)は、イーサリアムネットワーク上で同社初のトークン化グリーンボンドの発行を完了させた。
1000万ユーロ相当のグリーンボンド
ソシエテ・ジェネラルは4日のプレスリリースで、同行のデジタル資産部門であるSG-FORGEが登録した1000万ユーロ(約16億円、1ユーロ160円換算)相当のデジタルグリーンボンドトークンを発行したと発表した。伝統的な金融機関であるAXA Investment Managers(AXA IM)とGenerali Investmentsがこのグリーンボンドを購入した。
ソシエテ・ジェネラルは、債券売却による純収益を持続可能な活動への融資または借り換え融資に使用する予定。
トークン化資産市場が10兆ドルに達するか
今回の発行で、トークン化やステーブルコインなどのブロックチェーンベースのテクノロジーの利用に対する伝統的金融(TradFi)企業の意欲の高まりが浮き彫りになった。JPモルガン(JPMorgan)とアポロ(Apollo)は先月、資産運用会社がブロックチェーン上でファンドをトークン化する方法をいくつかの暗号資産企業と実証し、話題となった。
投資管理会社21.coは、RWAのトークン化が増えるにつれて、トークン化資産の市場規模が10兆ドル(1450兆円、1ドル145円換算)に達する可能性があると予測した。
透明性やスピードがメリット
ソシエテ・ジェネラルによると、発行された債券がデジタル形式であることにより、透明性や追跡可能性が向上し、取引や決済が迅速化されるという。
ソシエテ・ジェネラルは、今回の社債発行は「発行体と投資家がESG(環境・社会・ガバナンス)における透明性を高めるためのデータリポジトリおよび認証用のツールとしてブロックチェーンを利用することに向けた第一歩でもある」と説明した。
フランス保険大手AXAの資産管理部門であるAXA IMは、共同ブロックチェーン実験の一環として、SG-FORGEが主導するユーロペッグ型ステーブルコイン「EURコインバーチブル(EUR CoinVertible、EURCV)」を使用して、AXA Franceのために500万ユーロ相当の債券を購入した。AXA IMが4日に行った個別のプレスリリースで発表された。
AXA IMのイノベーション・戦略的イニシアチブ担当責任者のローレンス・アーノルド(Laurence Arnold)氏は、「SG-FORGEと協力して実施されたこの取り組みの目的は、デジタル債券を購入するための決済資産としてステーブルコインの使用を実験できるようにすることだった」と説明した。
参考資料:https://www.coindeskjapan.com/210944/
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Source: 仮想通貨情報局