会話の中で「ブロックチェーン」という言葉を使えば、暗号資産(仮想通貨)やメタバース、ウェブ3など、ニュースでよく聞かれるいくつかの話題へと移っていく可能性が高い。
テクノロジーに関する議論においては、理論的で次世代のテクノロジートレンドが中心的な話題になりがちだ。ブロックチェーンは投資家に対して、暗号資産やNFT(ノン・ファンジブル・トークン)などのまったく新しい資産クラスを生み出してきた。そしてこれからも、メタバースやウェブ3などの漠然としたコンセプトを基盤とした次世代のイノベーションを支えていくだろう。
しかし、ブロックチェーンの真の力はまず、もっと一般的な分野で感じられるだろうと、ブロックアップス(BlockApps)のCEO、キエラン・ジェームズ-ルービン(Kieran James-Lubin)氏は考えている。
ブロックアップスは、ビジネスにおいてより効率的でより安全なプロセスを実現するために、ブロックチェーンテクノロジーを実世界で配備することに特化したテック企業だ。
「ほとんどのブロックチェーン業界の人は、私とは異なる意見を持っているだろう。しかし、私の性格なのだろうか、ブロックチェーンテクノロジーの最大の可能性は、世界を向上させることにあると私は考えている」と、ジェームズ-ルービン氏。
「私たち皆が暮らせるように、ブロックチェーン上にまったく新しい世界を作り出すということや、興味深い新資産クラスとはあまり関係がないのだ」と続けた。
すでに実現しているブロックチェーンの実践的な用途
ブロックアップスでは、信頼や透明性の欠如した取引に目を光らせている。まずジェームズ-ルービン氏は、食品業界にチャンスを見出した。食べ物がどこから来たかを知りたいという、消費者やレストランからの注目の高まりがある業界だ。
ブロックアップスはブロックチェーンを使って、食品がたどった軌跡、経たプロセスを、種の時から食卓にのぼるまで、生産者や消費者が追跡できるようにしている。
「サプライチェーンで何が起こっているかについて、消費者側からさらなる透明性を求める声が聞こえ始めている。この現象は、まず食品の分野から始まったのだ」と、ジェームズ-ルービン氏は説明し、次のように続けた。
「スーパーでは、食品がアルゼンチン産やオーストラリア産、あるいは有機栽培であることを示すラベルが貼られているかもしれない。人々はかつて、それをそのまま受け取っていたが、今ではラベルが本当に何を意味するのかを知りたがっている。どこの農場で育てられたのか、スーパーにたどり着くまでにどんな経過を辿って来たのかといったことだ」
ブロックアップスでは、ESGに関しても同様のサービスを提供。カーボンフットプリントやオフセットをバリューチェーンやサプライチェーン全体で追跡するのに使えるブロックチェーンアプリを手がけている。
ネバダ州の都市リノが歴史的な場所に関しての情報を追跡、維持するのをサポートするために、ブロックチェーンアプリを使っている事例もある。
「すべての情報を追跡するためにEメールを使ったシステムを利用していた事例もあったが、そのすべてをデジタル化しブロックチェーンに格納することで、記録が変更不可能なものになったのだ」とジェームズ-ルービン氏。「毎日の業務に影響を与えるような、興味深いユースケースとなっている」と続けた。
ジェームズ-ルービン氏によれば、暗号資産の世界には、ブロックチェーンネイティブの資産が数兆ドル相当存在しているが、トークン化されるのを待っている伝統的資産は、500兆ドルを超える。
将来的な用途
暗号資産がブロックチェーンテクノロジーの重要なイノベーションであることを、ジェームズ-ルービン氏も認識している。
「暗号資産は素晴らしい。障壁となる規制を数年間でも排除して、プログラム可能な金融サービスを許可すれば、たくさんのイノベーションが急速に生まれるだろう。その中にはいかがわしいものもあれば、魅力的なものもあるはずだ」と、ジェームズ-ルービン氏は語った。
ジェームズ-ルービン氏によれば、NFTは厳密には資産クラスではないが、ブロックチェーンイノベーションの有益な用途だ。アーティストやクリエーター、出版社などに、長期的な収入の道をもたらす新しいビジネスモデルを実現するかもしれないからだ。
近い将来の用途
ゆくゆくは、世界の富の大半がブロックチェーン上にあるか、ブロックチェーンによって追跡されるようになるだろうが、最初に影響を受ける分野の1つは不動産だと、ジェームズ-ルービン氏は考えており、次のように語った。
「その富の大半は土地、土地の所有権、不動産だろう。家の購入、所有というプロセスを考えてみると、その記録を地方自治体、あるいは州のレベルで管理している方法は古めかしいものだ。より透明性が高く、リアルタイムなシステムを不動産の世界に適用する必要があるという、切迫感のようなものがあり、ブロックチェーンはそのような問題の多くを解決することができる」
ブロックチェーンはさらに、伝統的資産をより効率的に取引するための便利な決済レイヤーを生み出すこともできる。上場された株式や一部の債券はすでに、簡単かつ効率的に取引が可能だが、私募証券やその他の債権は多くの場合、不透明で非効率な形で取引されている。
さらに、未公開ファンドや私募証券に投資するプロセスは多くの場合、時間も資源もかかるもので、ブロックチェーンが自動化によって円滑化をサポートできる。
「現在、上場市場はかなり良く機能している。長期的にはそのような市場にも、ブロックチェーンが応用されるだろう。しかし近い将来の話をすると、市場インフラが整っていないニッチな分野が存在しており、そこでまず、ブロックチェーンテクノロジーが定着することになるだろう」と、ジェームズ-ルービン氏は語った。
参考資料:https://www.coindeskjapan.com/158620/
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Source: 仮想通貨情報局