イーサリアム財団で開発・運用に携わるParithosh Jayanthi氏は11日、暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)のメインネットで「シャドーフォーク(Shadow Fork)」を実施したことを発表した。
同氏によれば、シャドーフォークとはストレステストのこと。テストネットではアクティビティが少ないため、同期やステート(状態)の増加に関する想定が正しいか、負荷(ストレス)をかけてテストを行うという。シャドーフォーク実行後に「小さな問題」が発見されたというが、ブロックを生成し、ファイナライズにも成功したと報告している。
The merge pandas have arrived!
mainnet-shadow-fork-1 hit TTD ~half an hour ago. We've been finalizing and producing blocks!
We quickly noticed some seemingly minor issues with Nethermind and Besu(triage ongoing). Erigon is currently syncing to head, status update later. https://t.co/iJFtZTp7UU pic.twitter.com/9GxPp8dFzs— parithosh | 🐼👉👈🐼 (@parithosh_j) April 11, 2022
イーサリアムは現在、大型アップグレードに向けて開発が進行中だ。コンセンサスアルゴリズムを現在の「プルーフ・オブ・ワーク(PoW)」から「プルーフ・オブ・ステーク(PoS)」へ変更する「The Merge」を2022年2Q(4月から6月)に行う計画で、今回のシャドーフォークはそのためのテストである。
関連:イーサリアム、PoS移行に進展 最新テストネットで「The Merge」を実行
ギャラクシーデジタルのリサーチャーによれば、イーサリアムのアップグレードを率いるTim Beiko氏は「シャドーフォークの結果は、The Mergeの実施時期を決めるために重要な役割を果たす」と説明したという。
Next Monday, devs are planning to shadow fork Ethereum mainnet to test the Merge. @TimBeiko emphasized the outcome of this shadow fork will be important to deciding Merge timing.
— Christine Kim (@christine_dkim) April 7, 2022
今後の計画
Jayanthi氏はメインネットでシャドーフォークを行うのは今回が初めてであると説明し、PoSへの移行について多くの学びがあるだろうと期待を寄せている。来週ぐらいには同期のテストを行ったり、参加するユーザーを拡充したりして、これからもテストを進めていくとした。
また、日本時間の15日23時からコア開発者の会議も予定。先月ローンチされたテストネット「Kiln」の最新状況や今回のシャドーフォーク、次期アップグレード「Shanghai」について話し合うという。
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Source: 仮想通貨情報局