新型コロナウイルスの感染拡大によりさまざまな業界が影響を受けた2020年。クレジットカード業界も例外ではないが、感染対策の機運の高まりともにクレジットカードの非接触決済サービスも広がりつつあり、コロナ禍がクレジットカード界の革新を後押ししている側面もある。2020年のクレジットカード業界のニュースを振り返っておこう。
6月──セブン-イレブンでクレカの非接触決済サービスの導入スタート
コンビニ大手のセブン&アイ・ホールディングスは6月5日、クレジットカードなどの非接触決済サービスを、6月11日から全国のセブン-イレブンで順次導入を開始することを発表した。
非接触IC対応のカードであれば、レジ側リーダーにかざすだけで、サインも暗証番号の入力もせずに決済が可能になるというものだ。キャッシュレス決済の選択肢を広げる目的で、感染防止対策も兼ねて導入された。
対象は「VISA」「Mastercard」「JCB」「アメリカン・エキスプレス」「ダイナースクラブ」の5ブランドと発表されている。
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6月──改正割賦販売法が成立、与信枠の設定でAI技術を活用可能に
改正割賦販売法が6月16日、衆議院本会議で可決・成立した。今回の割賦販売法の改正によって、クレジットカード会社が与信枠を設定する際に、技術革新が進む人工知能(AI)技術などを活用できるようになるというものだ。
今回の改正ではこのほか、限度額10万円以下の分割後払いサービスの提供事業者に対する登録制度を創設することや、クレジットカード番号などを取り扱うQRコード決済事業者などに対して番号などの適切管理を義務化することなども決まった。
6月──コロナ禍のクレカ発行、楽天カードが1位、イオンカードが2位
コロナ禍におけるクレジットカードの利用調査の結果が6月18日発表され、発表によれば、国内でも感染拡大が起き始めた2〜6月の間に、クレジットカードを新規発行した人は解約退会した人を1.5倍上回ったことが分かった。
お金の情報サイト「まねーぶ」(GV運営)の調査によるもので、同サイトは「外出自粛要請に伴うオンラインショッピングの利用増加も、クレジットカードの新規発行に拍車を掛けているようです」としている。
この調査では2〜6月に新規発行したクレジットカード名についても聞いており、「楽天カード」が1位、「イオンカード」が2位、「三井住友カード」が3位、「dカード」が4位、「Yahoo!JAPANカード」が5位という結果だった。
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7月──MUFG、1,000億円でクレジットカード事業のシステムを一本化へ
メガバンク最大手の三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)に関するニュースとして、クレジットカード事業のシステムを一本化する方針であることが2020年7月に報じられた。報道によると、一本化にかける費用は約1,000億円で、3種類のシステムを併存している現在の非効率な状況を改善していくという。
具体的には、MUFGのカード子会社の三菱UFJニコスが展開する「DCカード」「MUFGカード」「ニコスカード」に関し、MUFGカードのシステムだけを残すという方針のようだ。クレジッドカード市場の拡大が続く中、システムの一本化で事業基盤の強化を狙う。
8月──顧客満足度、「年会費2万円以上」部門では1位がJCBカード
「2020年クレジットカード顧客満足度調査」の結果が8月25日、発表され、「年会費2万円以上」部門では、1位が「JCBカード」、2位が「エポスカード」という結果だった。「年会費1万円以上2万円未満」部門では、1位が「楽天カード」、2位が「dカード」だった。
「年会費1万円未満」部門では、1位が「エポスカード」、2位が「楽天カード」だった。最後に発表された「年会費無料」部門では1位が「楽天カード」、2位が「JCBカード」だった。調査はCS(顧客満足度)調査大手のJ.D.パワー ジャパンが実施した。
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9月──「マイナポイント事業」スタート、楽天カードなどが事業に参加
マイナポイント事業が9月1日にスタートした。この事業はキャッシュレス決済の新たなポイント還元策として実施されるもので、マイナンバーカードを持つ人が電子マネーやQRコードなどで決済やチャージをすると最大5,000円相当が還元される。
クレジットカード会社からはこの事業に楽天カードなどが参加したが、JCBやクレディセゾンなどは参加を見送った。対応が分かれたのは、システム対応にはコストがかかるため、コストに見合う効果があるか各社の結論がまちまちとなったからだ。
12月──南海電気鉄道、タッチ決済でクレジットカードを乗車券に
クレジットカードを乗車券として活用する実証実験をスタートさせることを、三井住友カードや南海電気鉄道などが12月24日に発表した。スタート時期は2021年春ごろになる見通しだ。乗車券として活用するのは、タッチ決済機能を有したVISAブランドのクレジットカードだという。
南海電気鉄道や三井住友カードなどは報道発表で「駅の改札でVISAのタッチ決済による入出場を可能とするのは国内初です」としている。コロナ禍で「コンタクトレス」に注目が集まる中、今回の取り組みは大きな関心を集めそうだ。
新サービスや法整備が着実に前に
新型コロナウイルスの感染拡大が深刻化する中でも、クレジットカード界における新サービスの普及や法整備は着実に前に進んでいる印象だ。2021年もクレジットカード関連でどのようなニュースが飛び交うのか、引き続き注目だ。
参考資料:https://www.coindeskjapan.com/93453/
参考資料:https://jp.cointelegraph.com/news/ethereum-surges-past-730-what-comes-next-after-the-massive-rally
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Source: 仮想通貨情報局