億万長者によるビットコイン(BTC)投資の動きがここ数か月で続いている。億万長者で著名投資家であるポール・チューダー・ジョーンズ氏が今年5月にビットコイン投資を表明したのが先駆けとなったが、今度は著名投資家のスタンレー・ドラッケンミラー氏もビットコイン投資を公表した。
ビットコインが富裕層の投資家にとって、より魅力的となっている主な理由としては、4つの理由が考えられる。ポートフォリオの分散、インフレヘッジ、金(ゴールド)の代替物、そして大きなリターンの可能性だ。
「ゴールド2.0」としてのビットコイン
金(ゴールド)は重要な「価値の保存手段」であり、機関投資家にとって安全資産だ。これはインフレに対するヘッジ手段であり、また市場下落に対するヘッジとしても機能する。
投資家は、市場の調整局面やマクロ経済の不確実性からポートフォリオを保護するための保険として金を捉えている。そのため、安全資産は通常、短中期的に大きな利益をもたらすことはない。
ビットコインは、大きな成長の可能性を秘めた安全資産へと進化しているため、保険機能とリターンの両方をもたらす可能性がある。
金の時価総額は約9兆ドルと推定されている。対照的に、ビットコインは2850億ドルほどであり、2つの資産の時価総額の間には大きなギャップが残っている。
11月9日のCNBCとのインタビューで、ドラッケンミラー氏は、価値の保存手段としてビットコインのブランドは時間の経過とともに向上していくだろうと強調した。
「ビットコインはミレニアル世代と西海岸のニューマネーの両方から価値の保存手段として多くの魅力を持っている資産クラスとなる可能性がある。そして、あなたが知っているように、彼らはそれを多く手に入れた。ビットコインは10年以上前からあり、日を追うごとにブランドとしての安定性が増している」
大きな報酬の可能性
ドラッケンミラー氏はインタビューの中で、ビットコインよりも「何倍もの金」を保有しているとも述べている。しかし、同氏は、金が上昇した場合、ビットコインも大幅な利益を上げ、「おそらくより良く機能する」と強調した。
金と比較して、ビットコインは「より薄く」そして「より流動性が低い」とも、ドラッケンミラー氏は述べている。したがって、ビットコインが金よりもポートフォリオの割合が少ない場合でも、より大きな上振れる可能性がある。
ビットコインはまた、4年ごとにブロック報酬が減少する半減期という仕組みを備えている。仮想通貨の総供給量は2100万BTCに固定されているため、BTCがマイニングで生成される量は半減期があるたびに半分になっていく。
ビットコインの供給が減少すると同時に需要が増えれば、長期的には供給がひっ迫して、価格が上昇する可能性がある。
インフレヘッジ手段としてのBTC
ビットコイン価格は、しばしば米ドル指数と逆相関しているといわれている。金のようにドルが下落すれば、BTCは上昇する傾向がある。
長期的には、チューダー・ジョーンズ氏を含む投資家はビットコインを理想的な「インフレ取引」の1つだとみなしている。特に米連邦準備制度理事会(FRB)が2%のインフレターゲット戦略を導入した後、BTCはインフレをヘッジする手段として魅力的になっている。
ポートフォリオの多様化
ビットコイン(BTC)は、ポートフォリオ資産としてうまく機能しているとみられている。先月、10Tホールディングスのダン・タピエロ氏は、「過去5年間でわずか3%のBTCポジションで、60/40ポートフォリオのパフォーマンスが6.8%から10.2%に向上した」と指摘している。
上記の4つのファクターの組み合わせにより、ビットコインは投資マネージャ―にとってますます魅力的なポートフォリオ資産となっている。
リアルビジョングループのラウル・パルCEOは、ドラッケンミラー氏のような著名な投資家がビットコインにロングと言っていることは大きな意味があると主張している。
「世界で最も偉大で最も尊敬されているマネーマネージャ―であるスタン・ドラッケンミラーが、ビットコインにロングであると言っていることの重要性は、誇張することはできない。これにより、ヘッジファンドやファンドが投資する際のあらゆる障害が取り除かれた」
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Source: 仮想通貨情報局