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非代替性トークンNFTとは|主な特徴と将来性を解説

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NFTについて

NFT(Non-Fungible Token)と呼ばれる暗号資産の一種が注目を集めています。この記事では今後拡大すると期待されているNFTについて、現在利用されている例にも触れながらわかりやすく説明します。

目次
  1. NFTとは
  2. NFTのメリット
  3. NFTと希少性
  4. 複数産業でのNFT利用
  5. 今後の将来性

NFTとは

NFTとは「Non-Fungible Token」の略称で、代替不可能で固有の価値を持つデジタルトークンのこと。

Non-Fungible TokenのFungibleとは「代替可能」という意味で、NFTは代替不可能トークンとも呼ばれます。NFTではすべてのトークンは唯一無二で、また分割することができません。

このため希少価値を見出しやすく、イメージとしては通貨よりも美術品のほうが近いかもしれません。そのため、個々のトークン特有の価値、高騰する理由が生まれます。

NFTのメリット

希少なものは高値が付きやすいのが世の常ですが、それを守りやすいのがNFTの重要な点です。NFTの根本的な特徴として次の二つがあります。

  • 唯一無二
  • 分割不可能

さらに、この二つの特徴に加え、NFTは規格としてこれまでのFungibleな(代替可能な)トークンと違いがあります。代替可能なトークンは主に仮想通貨イーサリアム(ETH)基盤の「ERC-20」という規格をもとに作られているのに対し、多くのNFTは「固有のデータ」を扱えるようにするため、イーサリアム基盤の「ERC-721」という共通規格をもとに作られています。

通常のブロックチェーン上のトークンの利点にNFT特有のものを加えることで、NFTは以下のメリットを持つといえます。

強固な所持権をもつ

ブロックチェーンによって、トークンと所有するアドレスは完全に管理されています。どのアドレスにどの貴重なトークンが紐づけられているかはすべてブロックチェーンの台帳に書かれています。

このブロックチェーンの特性のため、ウォレットの「鍵」を持っている限り、他人がNFTを盗むことはほぼ不可能です。

偽造不可能である

ブランド品も貨幣も、見た目のみで贋作を見破るのは極めて難しいです。しかし、見知らぬNFTが突然鑑定に持ち込まれることはありません。NFTは発行されたときからどのウォレットを渡り歩いてきたのかがすべて記録されています。つまり、すべての取引が記録されているため、偽造することが非常に難しいのです。

個性がある

NFT用の規格は「通常の」代替可能なトークンと違い、発行日時や追加のメタデータを記述する余白が用意されています。これを使いトークン発行者はトークンの誕生日や見た目、名前などをブロックチェーン上に保存することができます。

移送可能である

NFTはトークンであるため、もちろん電子的な取引で売買することができます。多くの場合これはサービス内のみに限らず、クロスチェーン技術により他のシステムでも移譲することができます。これにより「漫画のトークンをアニメのトークンと引き換える」、「チケットのトークンをETHに換金する」など、管理者が違うトークン同士でも同じ場所で取引できます。

NFTと希少性

  • NFTは唯一無二のため、高額なものも存在する

NFTの特性はそれだけで価値を与えるものではありませんが、その希少性のため莫大な金額で取引されたトークンも存在します。17年にリリースされ、後にブレイクした「Cryptokitties(クリプトキティーズ)」というコレクティブルゲームでは、NFTとして管理されているデジタルキャットは様々な見た目を持ち、交配して誕生したデジタルキャットを売買することができます。

また、交配によって望ましい「遺伝子」を残せるため、希少性の高い遺伝を組み合わせたデジタルキャットはプレミアが付きやすい傾向にあります。極端な例としては、Dragonという猫が紐づけられたトークンが、600ETH(当時の時価1700万相当)で買われたケースが存在します。

CryptoKitties

関連:コインチェック、「CryptoKitties」運営と連携

トークンの取引

これまで説明したようなNFTトークンですが、売買できるプラットフォームはさまざまです。Cryptokittiesのデジタルキャットは、イーサリアム最大のP2Pマーケットプレイスである「OpenSea」などのNFT市場で売買されます。OpenSeaには、ブロックチェーンゲームのアイテムやキャクターなど様々なトークンが売られています。その需要の高さを受け、国内では最大手取引所のコインチェックが、NFTの取引所開設を発表しました。

複数産業でのNFTの利用

  • NFTのシステムはゲームやブランド品など様々な用途がある

NFTの特性は財産保護に適しており、それに目を付けた様々な団体がNFTを利用したサービスを立ち上げています。BCG(ブロックチェーンゲーム)や現実の商品との連携など、利用方法は数え切れません。

Ubisoft(ゲーム会社)

ゲーム会社であるUbisoftは、自社の持つキャラクターの一つであるRabbidをもとにしたRabbid Tokenを20年6月に発行しました。このゲームはチャリティー目的で始められ、利益はすべてUNICEFに募金されます。ゲーム性としては前述のCryptokittiesに似ていますが、プレイヤーの許可なく他のプレイヤーがRabbidを買い取ることができるという特徴があります。

NBA(プロスポーツ)

Flowブロックチェーンを開発中の「Dapper Labs」は20年10月、米プロバスケットボールリーグ(NBA)とのコラボによって実現したブロックチェーンゲーム「NBA Top Shot」の正式サービス提供開始を発表しました。

関連:Dapper Labs、米プロバスケ選手のNFTを使ったBCゲーム「NBA Top Shot」正式リリースへ

Louis Vuittonを傘下に収めるLVMH(ファッションブランド)

ルイ・ヴィトンなどを傘下に収めるLVMHは、ブランド品の作成元・真偽を明確にするため、「Aura」ブロックチェーンを始めると2019年5月に発表しました。AuraはLVMH、マイクロソフト・アジュール(Microsoft Azure)、ConsenSysの三社により共同で開発されたものとされ、LVMHだけでなくすべてのブランド品メーカーに開かれたものとなります。

国内の動向

  • 日本でも大小さまざまな活動が行われており、今後への期待が垣間見える

これまで主に国外の動向について説明しましたが、日本でもCoincheckを筆頭にNFT関連ビジネスが胎動しています。BCGやグッズ販売だけでなく、業界全体としての動きも始まり、今後への活動が活発化していると言えます。

コインチェック NFT マーケットプレイス

コインチェックは今年8月、NFTの売買を可能とするNFTマーケットプレイスの事業化を検討していることを発表しました。幅広い国内ブロックチェーンゲームのユーザー参加が期待されます。

NFT部会

一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会が「NFT分科会」を発足させ、2020年10月2日に初となる会合を開きました。暗号資産関連ビジネス業者や広告代理店、弁護士法人、税理士法人、監査法人など35社から会員が集まり、NFTの今後と部会の方針について議論が行われました。

SKE48(アイドル)のNFTグッズ販売

GO BASE

名古屋をベースとするアイドルグループ、SKE48のNFTトレーディングカードが即日完売し、話題となりました。初日は限定100パックの販売で、「GO BASE」のプラットフォーム、「NFTトレカ(株式会社スマートアプリ提供)」にて行われました。

「パレット」プラットフォームの発表(漫画・アニメ・スポーツなどの販売)

漫画・アニメ・スポーツなどをNFTと紐づけ販売するプラットフォーム「パレット」を運営する株式会社HashPaletteがIEOに向けプロジェクトを発足させたことがわかりました。IEOはプラットフォーム上にて使われるユーティリティトークン、パレットトークン(PLT)のもので、プロジェクトはCoincheckと共同で進められます。

参考資料:https://coinpost.jp/?p=192359 

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