仮想通貨ビットコイン(BTC)は1万1000ドルを一時回復するなど堅調な展開をみせている。FRB(米連邦準備理事会)がゼロ金利政策をしばらく続ける方針を発表したことはビットコインにとって追い風となった可能性がある。またビットコイン先物を手掛ける米バックトの1日の取引高が過去最高を更新した。
(出典:Coin360 日本時間9月17日午前8時45分時点)
FRBは9月16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、少なくとも2023年末までゼロ金利政策を維持する方針を表明した。インフレ圧力がかかり続けることになるため、インフレ耐性のある資産として期待されるビットコインにとっては追い風とみてよいだろう。
ビットコインの発行枚数の上限は2100万枚。金(ゴールド)と同じように発行枚数が制限されており、政府や中央銀行などによって恣意的に価値を決められないことに特徴がある。
こうしたビットコインの特徴を評価して最近ではポール・チューダー・ジョーンズ氏やマイクロストラテジーズ、CNBCのジム・クレイマー氏など、米国の著名投資家や企業がビットコイン投資に乗り出している。
クレイマー氏は、金とビットコインを比較し、とりわけ若者にとってビットコインに優位性があるとみている。
「人々は仮想通貨についてハッキングとかの話題を口にする。しかし何が一番悪いことか知っているか?あなたの子供が金を見つけられないことだ。そして、そういう事態は決して稀ではない。だから私は仮想通貨を保有する必要性に駆られている。私は、今後かなりのインフレが来ることを恐れている。私は(仮想通貨を)持っていない。金もうまく機能するだろう。家も良いだろう。それらによって私は走り続けることができる。実際にお金を稼ぐというアイデアについてだが、なんてことだろう、私は(仮想通貨)1%を試してみようと思う」
バックトのビットコイン 先物 過去最高
9月16日はバックトのビットコイン 先物の1日の取引高が過去最高を記録した日でもあった。バックトによると、16日の取引高は2億ドル(約210億円)で以前の最高記録を36%も上回った。
仮想通貨データ分析企業Skewによると、バックトの16日の取引高は9月平均の約2倍だ。
(出典:Skew 「バックトの1日当たりの取引量」)
バックトは昨年9月に史上初めて現物受け渡しのビットコイン先物を立ち上げた。
現物受け渡しは、投資家が先物の指定受渡日に現物であるビットコインを受け取る。一方CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)などは現金決済方式を採用している。
バックトは最近では消費者関連アプリの開発を進めており、ビットコインといった仮想通貨だけではなく、ロイヤルティポイントやデジタル証券、ゲーム内の報酬を対象にするとみられてる。
バックトの親会社は、ニューヨーク証券取引所の運営をするインターコンチネンタル取引所だ。
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Source: 仮想通貨情報局