米連邦準備制度理事会(FRB)が作る「偽物の経済が破裂した」。米国の元大統領選候補であるロン・ポール氏は、FRBによる「マネーの印刷」と6兆6000ドル(約712兆円)に上るバランスシートの膨張に警鐘を鳴らした。最近は米株とビットコインの相関関係が高まってきており、米経済に対する悲観論が出る中でビットコインの立ち位置がどのように変化するかが問われている。
コロナは言い訳にならない
ビットコイン支持派としても知られるポール氏は、新型コロナウイルスも株価の一時上昇もFRBの行動による悪影響を隠せないと主張。そもそもケインジアン的なマーケット介入とマネー印刷の手法が「アメリカ人的ではない」と批判した。
「FRBによる偽物の経済が破裂した。株式市場はたとえ上昇してもこれまでのダメージを隠すことはできない。現在は季節的なインフルエンザより致死率が低いことで知られるウイルスも正当な言い訳にはならない」
その上で同氏は、「アメリカ的なアイデアである自由と健全なマネーで社会を構築し直す時が来た」と述べた。
「出典:Holger Zschaepitz/ Twitter FRBのバランスシート(過去14年間)」
既報の通り、グローバルマクロインべスターCEOのラウル・パル氏は、新型コロナに対する政府の対応策によって経済がさらに悪化しベイビーブーマー世代を中心に苦戦を強いられることになるだろうと指摘。一方で今後5年でビットコインが100万ドルに到達するという見方を示した。
ピーター・ブラント:大恐慌時の動きと酷似
一方、テクニカル分析で定評のあるピーター・ブラント氏は、2020年の株式市場と大恐慌直後の1930年の米国株式市場を比較。現在の株価の上昇は、1929年のウォール街の大暴落後の動きと酷似していると指摘。次のように皮肉を述べた。
「今夜もよく寝られるね。FRBが助けてくれる時代に住んでいてラッキーだ」
(出典:Peter Brandt/ Twitter「2020年と1929-30年のダウ平均株価」)
相関高まるビットコインとS&P500
米株に対する批判が高まる中で気になるのは、ビットコインとS&P500の相関の上昇だ。もしこのトレンドが続けば、ビットコインもリスク資産として捉えられていることになり、米株の潜在的な問題が表面化した時にビットコインも大きな損失を出すことになる。
ビットコインとS&P500の相関は、今月、過去最高を記録した。
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Source: 仮想通貨情報局