仮想通貨資産マネジメントのコインシェアーズ最高戦略責任者(CSO)であるメルテム・デミローズ氏は、来年5月に推定されているビットコイン半減期後に価格が上がらない可能性は「かなり現実的」と発言した。
半減期では、ブロックを作成するマイナーに対する報酬が半減される。ビットコインのマイナーへの報酬は1ブロックあたり50BTCで始まり、これまで2回半減が行われた。次の半減期は来年の5月と推定されており、需給の関係が変わることから、価格にポジティブ材料とみるアナリストもいる。
デミローズ氏は、理由としてデリバティブ市場の存在を指摘。前回の半減期だた2016年には存在していなかったデリバティブ市場が最近は成長してきており、「ビットコイン価格で思惑買い(売り)をしたい企業はデリバティブでトレードするだろう」と分析した。
ビットコイン先物が始まったのは2017年12月だ。それ以降、デリバティブ市場は急速に発達してきており、今年9月にはインターコンチネンタル取引所傘下のバックトが現物受け渡しのビットコイン先物を開始。スロースタートとなったが、最近では連日で1日あたりの取引量の過去最高を連日で塗り替えている。
デミローズ氏は、ビットコインについて、「議論の余地があるがデジタル商品と考えられる」とし、通常は「生産者が商品の価格を決められる」と指摘。ただ、デリバティブ市場の発展によって、生産者の価格決定権が失われているとみている。
「ビットコインが投資可能な資産になればなるほど、価格は本来の価値と需要供給の関係から分離されることになる」
来年のビットコインの半減期が与える価格への影響をめぐっては専門家の間でも見方が分かれている。
参考資料:https://jp.cointelegraph.com/news/meltem-demirors-on-bitcoin-halving-2020
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Source: 仮想通貨情報局