バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(Bank of New York Mellon)は、R3のコルダ(Corda)で運営される貿易金融コンソーシアムの、マルコポーロに加わり、同コンソーシアムへの28番目の参加銀行となった。
3730億ドル(約40兆6500億円)の資産を保有する同行は、マルコポーロの技術を評価している最中であり、このネットワークで可能となることが顧客の利益に適うのであれば、顧客に提供することを企図していると、同行貿易金融グローバル責任者のヨン・キム(Joon Kim)氏は話す。
「弊社の顧客が業務で求められるものがマルコポーロの提供するものと一致することを期待している。そして一刻も早く形に落とすつもりだ」とキム氏は述べた。
キム氏は、同行が計1,400の金融機関と取引を行っていると述べたが、何社の企業及び銀行顧客が同行から貿易サービスを受けているかは明らかにしなかった。
独自の貿易業務を構築したいが、新たな部門を立ち上げる手間をかけたくない世界中の銀行に対して、同行はホワイトラベルの貿易サービスを提供している。同行は今年9月に開かれた年次サイボスカンファレンス(Sibos conference)で、資産4160億ドル(約45兆3千億円)の米地銀「キーバンク(KeyBank)」との貿易サービス拡大を発表した。
決済及び流動性商品も取り扱う同行だが、貿易金融は同行のトランザクション・バンキング・ビジネスの「要となる」部分だ、とキム氏は述べた。
なぜボルトロンやウィートレードではないのか
同行がマルコポーロを選んだのは、ブロックチェーンが貿易金融の約85%を占めるオープンアカウントファイナンスでうまく機能し、大企業に向くからだとキム氏は述べた。(オープンアカウント取引では、支払期日前に商品が出荷・配達される。信用状(letter-of-credit)ファイナンスでは、銀行が買い手の支払いを前もって保証する。)
検討したものの同行のニーズに応えられなかったとキム氏が述べた他のブロックチェーン貿易金融コンソーシアムとして、ボルトロン(Voltron)は信用状を中心に設計されており、ウィートレード(we.Trade)は中小企業に役立つものである。
ブロックチェーン企業のR3とTradeIXによって設立されたマルコポーロは、リアルタイム決済と取引関係の透明性の実現を目指している。9月には、バンク・オブ・アメリカ(Bank of America)とマスターカード(Mastercard)がネットワークに参加した。同ネットワークは今年10月、初のロシア・ドイツ間取引を行った。
同行は他の文脈でもR3のコルダと協力してきている。2017年10月には、コルダをシンジケート・ローンの管理拠点とする他の4行とのマーケットプレイスに参加した。
また、同行は仮想通貨分野にも進出している。4月に、ビットコイン先物取引所のバックト(Bakkt)に秘密鍵の保管場所を提供することで、デジタル資産の保管(デジタル資産カストディとは異なる)を開始した。
同行はまた、ヴァンエック・ソリッドX・ビットコイン・トラスト(VanEck SolidX Bitcoin Trust)の株式やビットワイズ(Bitwise)が提案するビットコイン(Bitcoin)取引所上場ファンドの管理者並びにトランスファー・エージェントに指名されている。
参考資料:https://www.coindeskjapan.com/28924/
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Source: 仮想通貨情報局