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仮想通貨マイニング大手の内紛──内部記録が漏洩

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ビットメイン(Bitmain)のスタッフ会議の記録によると、世界最大のビットコイン(Bitcoin)マイニング企業である同社内部の醜い権力闘争が、共同創業者のミクリー・ケチュアン・ザン(Micree Ketuan Zhan)氏の突然の追放に繋がったことが明らかになった。

CoinDeskは10月29日に行われた1時間のミーティング記録の一部を入手した。その中で、2013年にザン氏と共に会社を設立したビットメインの共同創設者であるジーハン・ウー(Jihan Wu)氏は、長年のパートナーで元共同CEOであるザン氏を解任する必要があると考えた理由を全従業員に説明した。

2018年12月に日々の経営から退いた後、ウー氏は10月29日に、同社の会長並びに北京のビットメイン子会社のエグゼクティブディレクターとして復帰した。彼はすぐにその存在を感じさせた。

これより前に、ウー氏はスタッフに対し、ザン氏がすべての職務を解任され、これが直ちに適用されたことを通知した。その後の全社ミーティングで、同氏は昨年末に、この2人の幹部間で起きた不和について説明した。

「ザン氏は、通常の企業のビジネス上の意思決定における意見の不一致を権力闘争のレベルにまでエスカレートさせた」とウー氏はスタッフに語った。

緊張の高まり

ウー氏は10月29日のミーティングで、2015年以来、彼はザン氏と対立してきたと述べた。

しかし、ビットメインが大規模なレイオフを決定した2018年12月に事態は頂点に達した。ウー氏はレイオフを推し進め、ザン氏は当初それに抵抗した。

ウー氏によると、彼とビットメインの他の3人の創業メンバーは、会社を救うために必要だとウー氏らが考えているレイオフについて全員一致で決定するようザン氏を説得しようとした。

しかし、ザン氏は納得せず、他の上級・中間管理職をレイオフ計画に反対させようとしたが、多くの人がこれを支持していることがわかっただけだった、とウー氏は述べた。

ウー氏は10月29日のミーティングで次のように述べた。

「2018年に当社が研究開発プロジェクトに無駄で性急な投資をし、何十人・何百人もの人を安易に雇ったことを皆知っている。全員がレイオフを支持した。」

それでも、ザン氏は12月17日に二度目の会議を開き、自分が唯一のCEOであるべきだと主張し、彼を支持しない者にはストックオプションのインセンティブを無効にすると脅した。

結局、ザン氏の2度目の試みは失敗に終わったが、両者はともに共同CEOを辞任し、ビットメインがレイオフを進めることで合意したとウー氏は述べた。

「私はザン氏が不安定な人でより激しくなりうることを知っている。私はさらに身を引き、彼に会長という栄光の座を任せることにした」とウー氏は会議で述べた。

しかし、ウー氏のアカウントによると、この騒動は社内に深刻な分裂を引き起こし、ビットメインの取引パートナーを動揺させた。

「ちょうどその日、仕入先から買掛金の清算を要求する電話がありました。北京銀行(The Bank of Beijing)はすでに我々に信用枠を与えることに同意していましたが、それは翌日削減されました」とウー氏は述べ、さらにこう付け加えた。

「ビットコイン価格が数カ月後に回復していなかったら、当社は昨年の冬を乗り切ることができなかったかもしれない」

機会損失

2019年はビットメインにとって素晴らしいものではなかった、とウー氏は10月29日の内部ミーティングで語った。

ビットコイン価格が反発したにもかかわらず、ウー氏は同社がその機会を完全に捉えていないと述べた。

「当社のマイニング機械の市場シェアは低下している」と彼は言った。「我々のマイニングプールの支配力も減少している」

実際、カナン(Canaan)、ワッツマイナー(WhatsMiner)、イノシリコン(InnoSilicon)などのビットメインの主なライバルのマイナーメーカーは今年、市場のブームを経て、全て売上を伸ばすことができた。

一方、ビットメインの主力マイニングプールであるBTC.comとアントプール(Antpool)は、かつてのBTC.comクリエーターが設立したPoolin並びにF2Poolに対して、長期にわたる支配的地位を失った。現在、PoolinとF2poolは、リアルタイムハッシュレート分布に基づき、世界2大マイニングプールになっている。

ザン氏の携帯電話番号への発信および、コメントを求めるテキストメッセージにはともに回答がなかった。しかし、10月30日のテンセントニュースの報道によると、ザン氏はビットメインに対する訴訟を起こすため、既に弁護士と話し始めている。

ビットメインの広報担当者はコメントしなかった。

「狂った」アイデア

ウー氏がザン氏の「狂った」アイデアと呼んだもの、つまり、ビットコインマイニングとは無関係な同社の人工知能(AI)ビジネスに賭けることについて、ウー氏とザン氏は議論してきたようだ。

ウー氏によると、ザン氏のアイデアの中には、深センの財務会計の従業員をAI製品の販売業務に就かせることが含まれていたという。

「深センでは誰が帳簿を処理するのか。IPOのための財務データをどうやって提示するのか」とウー氏は問いかけ、次のように付け加えた。

「300人の新卒採用だと。今、スタッフは何人いるのか。仮にこれだけ多くの人を一度に募集した場合、彼らを訓練するための十分な資源を持っているのか」

彼はさらに、ザン氏が最近、すでに「行き詰まった」事業により多く投資することを提案し、「具合が悪い」同社の中核開発者を燃え尽きさせたと主張した。

「AIはビットメインのベンチャー投資です」とウー氏は言う。「まだ相当の投資が必要です。AIにベンチャー投資をするためには、本業で収益を上げ続けなければなりません」

ウー氏はこう付け加えた。

「社内では、私がビジネスを担当し、ザン氏がテクノロジーを担当していると言う人もいました。ザン氏と私の間で、誰がこの技術を本当に愛しているのか聞いてみたい。ザン氏はテクノロジーを愛しているのではなく、権力への果てしない欲望を満たすその気持ちを愛している。彼はテクノロジーではなく虚栄心を愛している。皆さん、ザン氏を当社から遠ざける以外に選択肢はありません。」

IPOの抗争

テンセントニュースの報道によると、ビットメインはすでに米国で再上場を申請している。報道によると、この機密書類は、報道機関が「ウー氏のクーデター」と表現した事態の1週間前に提出されたという。

同報道によると、ウー氏がメールを送る前日の10月28日、同社のAI製品のプロモーションのため、ザン氏はビットメインを代表して深センで行われたカンファレンスにまだ出席していた。

テンセントニュースによると、ザン氏は10月29日にこのニュースが報じられた後、北京に戻ったが、同社のオフィスに入ることを禁じられたという。

しかし、主要株主で会長だったザン氏をどのようにして解雇したのかという大きな疑問は分からないままだ。

ビットメインが香港で2018年にIPOを申請した際の2018年9月のデータによると、2018年12月の再編前、ザン氏はビットメインの持ち株会社の36%を保有していたが、ウー氏は20.25%しか保有していなかった。

他の主要株主には、創業メンバーのユエシェン・ジェ(Yuesheng Ge)氏(4.18%)、ジャオフェン・ジャオ(Zhaofeng Zhao)氏(6.26%)、イシュ・フー(YishuHu)氏(4.18%)がおり、同様にトラストが同社の従業員ストックオプションのインセンティブとして18.47%を保有している。

他の主要な外部株主には、セコイア・チャイナ・キャピタル(Sequoia China Capital)(2.7%)、リッチウェイ・インベストメント(Richway Investment Limited)(1.17%)、シノベーション(Sinovation)(1.13%)が含まれる。 

参考資料:https://www.coindeskjapan.com/26026/ 

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Source: 仮想通貨情報局

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