バンク・オブ・アメリカ(Bank of America)は、ブロックチェーン技術を使った国際取引の効率化に取り組むコンソーシアム「マルコ・ポーロ(Marco Polo)」に加わった。
スタートアップ企業のR3とトレードIX(TradeIX)が立ち上げたマルコ・ポーロは、R3のブロックチェーン・プラットフォーム「コルダ(Corda)」上に構築されている。このネットワークにより、リアルタイムの接続、取引関係の一層の可視化、資本へのアクセスをしやすくすることを目指している。
9月19日(現地時間)にCoinDeskに届いたEメールでの発表には、同銀行は長年にわたり取引やサプライチェーン・ファイナンスのソリューションを提供しており、顧客により良いサービスを提供するためにマルコ・ポーロのメンバー企業になったと記されていた。
バンク・オブ・アメリカのグローバル・トランザクション・サービス部門で国際取引・サプライチェーン・ファイナンスの責任者を務めるジェフ・ブレ―ディー(Geoff Brady)氏は以下のように述べた:
「お客様のニーズに対処するため、進歩する技術を取引ソリューションに反映するという我々の戦略目標を、マルコ・ポーロ・ネットワークへの参画が後押しすることになります。いかにしてこの新技術が、お客様の取引ライフサイクルを通して、お客様のために透明性を高めるのか、どれほど従来の紙ベースで不明瞭な作業をより簡単に、より効率的にするのか、楽しみにしています。」
今やバンク・オブ・アメリカもメンバーに加わり、米系銀行のさらなるマルコ・ポーロへの参画に繋がることを期待したいと、R3のCEO、デビッド・E・ラター(David E. Rutter)氏は語った。
ラター氏は以下のように続けた:
「ネットワークが拡大し続けていけば、金融市場を変容させるブロックチェーン技術のユースケースの数も増えていきます。貿易金融(トレードファイナンス)はまさにそのような分野で、ブロックチェーンの可能性や、それによって高まる効率性の恩恵を受ける最たるものです」
今月は、マスターカード(Mastercard)もこのコンソーシアムに加わった。自社の企業間国際取引ユニットであるマスターカード・トラック(Mastercard Track)が、マルコ・ポーロの運転資本金融プラットフォームとのアクセスポイントを提供する予定だ。
マルコ・ポーロは8月に、商品の立ち上げに向けて新たな一歩を踏み出したと語っていた。当時、25強のメンバーで構成されたマルコ・ポーロは、モノが目的地まで向かっている正にその時に、取引のサード・パーティーがリアルタイムでサプライヤーに対して支払い動作を行えるようにするパイロット版が成功したことを表明していた。この画期的な出来事の前である3月には、マルコ・ポーロ・ネットワークを用いて行った試験的な最初のリアルタイム取引が実施されていた。
効率の向上とコストカットにも繋がるという、目の前にぶら下げられたニンジンのおかげで、ブロックチェーン技術を用いたトレードファイナンスプロジェクトの数は急増中だ。既に30以上のコンソーシアムがあり、ボルトロン(Voltron)(こちらもコルダ(Corda)上に構築)、イーサリアムベースのカーゴX(CargoX)、ハイパーレジャー・ファブリック(Hyperledger Fabric)上で動作するアジアを対象としたeトレード・コネクト(eTrade Connect)などがある。
2018年時点で、バンク・オブ・アメリカの時価総額は3,135憶ドル(約33兆8,000億円)で、世界で13番目に大きな企業としてランクインし、アメリカで6番目に大きな上場企業である。
参考資料:https://www.coindeskjapan.com/22045/
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Source: 仮想通貨情報局