米大手銀行JPモルガン・チェースは、マイクロソフトの支援を受け、仮想通貨イーサリアム(ETH)基盤の金融向けスマートコントラクト・プラットフォーム「クオラム(Quorum)」を再構築した。プライバシー保護に関する管理機構を刷新した。コインデスクが5月9日に報じた。
クオラムは、同行がオープンソースソフトウェア(OSS)として開発・支援する金融向けコンソーシアム型ブロックチェーン。2018年4月、元クオラム開発スタッフが、プライバシー管理について仮想通貨ジーキャッシュ(Zcash)と協力し、ゼロ知識証明(ZKRP)の手法を採用したことを明かしていた。
コインデスクによると、同行のクオラムおよび仮想通貨戦略部門のオリ・ハリス氏は、プログラミング言語「ハスケル(Haskell)」により開発された、クオラムのプライバシートランザクション・マネージャー「コンステレーション(Constellation)」を、Javaによる「テセラ(Tessera)」に置き換えることで、プライバシー管理の開発に取り組んでいると述べた。
またハリス氏は、今回の変更は、多くの企業がクオラムを簡単に実装できるようにする点を目的としていると明かした。
「クオラムはGitHubで公開中のOSSで、JPモルガンが整備・保守している。クオラムのユーザーが増えるほど、クオラムはより良いものになる。なぜなら、標準化を支援し、さらに堅牢なテクノロジー・スイートを作成できるようになるからだ。」
また同行とマイクロソフト両社のエンジニアは、ノード展開の合理化とその複雑さの軽減、複数のコンセンサスアルゴリズムや、プライバシーソリューションのモジュール式メニューバー提供といったオプション開発に取り組んでいるという。ハリス氏は、その努力について次のように説明した。
「我々は、ビジネスアプリケーションに集中し、テクノロジーから価値を引き出せる。一方、マイクロソフトによる支援を受けたクオラムは、多くの困難な課題に対処できる。」
さらにハリス氏は、同行がマイクロソフトのクラウドサービス「アジュール」と幅広く協力しているものの、クオラムはマルチクラウド展開が可能なように設計されている点を強調した。
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Source: 仮想通貨情報局