本日11月16日午前1時40分にビットコイン・キャッシュのハードフォークが行われた。現在、Bitcoin ABCとBitcoin SVの異なるソフトウェアがそれぞれブロックチェーンを構築しており、分岐が確認されている。「ハッシュウォー」と呼ばれるブロックチェーンの長さ競争が開始された。
現在2つのブロックチェーンは順調に伸びているものの、取引機能の安全性を確かめるたには時間をかけた検証が必要だ。また、それぞれのコインの取引を識別するためのリプレイプロテクションが導入されていないため、完全に分離できることを確かめる必要がある。
ハードフォークが開始されると、Bitcoin SVを支持するCraig S Wright氏は「ゲームが始まった」とツイートしている。
ハードフォーク直前までBitcoin SVがハッシュレートでBitcoin ABCを上回っていたため、Bitcoin SVが有利な立場にあると考えられていた。しかしハードフォーク後はBitcoin ABCが多くのハッシュレートを集め、より長いブロックチェーンを構築している。
Bitcoin ABC ハッシュレート(黃)、Bitcoin SV ハッシュレート(赤)
ハードフォーク後にハッシュレートが逆転したことから、市場ではBitcoin ABCへの評価が高まり価格は上昇した。
poloniex, BCHABC/USDC
BCHABCはハードフォーク後、最大約24%価格が上昇しており現在は280ドルで取引されている。
Poloniex, BCHSV/USDC
BCHSVはハードフォーク後、最大約28%価格が下落したものの現在は105ドルで取引されている。
ハードフォーク直後には、多くの取引が発生し両方のメモリープールに大量の未処理取引が溜まる事象が起こっている。取引が同時に大量発生するとネットワークの通信障害や取引の遅延などに繋がる。互いのネットワークを攻撃し合ってと推測される。
Bitcon ABC メモリープール
Bitcoin SV メモリープール
双方のネットワークへの攻撃は一時的なものであったようで、その後マイナーが取引をブロックチェーンに取り込む作業を行い、現在メモリープールはほぼ空の状態となっている。
Bitcoin ABCとBitcoin SVのブロックチェーンはそれぞれ伸びており、時間の経過とともにリオーグなどのブロックチェーンが巻き戻る可能性は低くなる。一方、Bitcoin SVのマイナーがリオーグを行うためのシャドーマイニングを行っているとの噂もあり、今後もブロックチェーンを注視していく必要がある。
BinanceやBitfinexなどの取引所ではすでにBCHのティッカーは削除されており、Bitcoin ABCとBitcoin SVにはそれぞれ固有ティッカーが振り分けられ、ユーザーへトークンの配布も開始されている。取引の安全性が確認され次第、入出金サービスも再開するものと予想される。
参考資料:https://btcnews.jp/3g74h1q821254-2/
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Source: 仮想通貨情報局