14日のバイエルン州の州議会選挙は連立与党の一角で、メルケル首相率いるCDUと長く連立を組むバイエルン州の地域政党CSU(キリスト教社会同盟)が歴史的敗北を喫しました。
同じく連立与党の一角FDPも大敗しており、政権批判の厳しさが印象付けられています。
(バイエルン州ではCDUは活動していません。この辺りは歴史的経緯です。独立独歩の機運が強い地域ですから)
そして今月28日にはヘッセン州で州議会選挙があります。
経済の中心地であるフランクフルトや観光で人気のメルヘン街道などを含むドイツ中部の州です。
110議席が定員で過半数は56議席。
現在過半数を占めている党はなくCDUが第一党で47議席(得票率37.2%)SPDが第二党で37議席(得票率30.7%)、緑の党14議席、左翼党6議席、自由民主党6議席と続きます(欠員1)。
しかし、今回も連立与党CDUとFDPは大敗の見込み。
直近世論調査ではCDUの支持率は28.5%、SPDも24.9%まで落ちています。
バイエルン州でも躍進した緑の党は18%前後と前回の11.1%からこちらも上昇見込み。
バイエルン州で22議席を獲得して第四党となった極右AfDは12%前後の支持を得ており、こちらもそれなりの議席獲得見込みです。
左翼党は8%前後で若干のプラス、自由民主党は6%前後でややプラスといった状況です。
世論調査通りであれば、国政同様にCDUとSPDが組むと過半数を確保で州の政治に混乱はありませんが、選挙に負けたという印象は強まりそう。
12月のCDUの党大会で退陣要求を含め、かなりの批判を浴びそうで、メルケル政権にとっての正念場となる可能性も。
11月の米大統領選だけでなく欧州の政治状況にも要注目です。
Source: ダックビル為替研究所 | Klug クルーク